第3問
企業の経営資源と持続的な競争優位に関する記述として、最も不適切なものはど れか。
- ア ある市場において、競合企業が業界のリーダーのもつ経営資源を複製する能力 をもっていても、市場規模が限られていて複製を行わないような経済的抑止力の ある状況では模倣しない傾向がある。
- イ 競合企業に対する持続可能な競争優位の源泉となるためには、代替可能な経営 資源の希少性が長期にわたって持続する必要がある。
- ウ 時間の経過とともに形成され、その形成のスピードを速めることが難しく、時 間をかけなければ獲得できない経営資源には経路依存性があり、模倣を遅らせる ことで先発者を保護する。
- エ 代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えるが、競合企業は代替資源で同様 の顧客ニーズを満たす製品を提供できる。
- オ 独自能力の概念では、競争戦略の実行に不可欠な経営資源であっても、自社製 品や事業のオペレーションを特徴づける独自なものでなければ、その資源は競争 優位の源泉とはならない。 DKJC-1C
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正解:イ
解答:イ
〔リード〕RBV(資源ベース論)のVRIO的観点。持続的競争優位の源泉となる経営資源は、価値があり、希少で、模倣困難(経路依存性・因果曖昧性・経済的抑止力など)で、代替困難であることが求められる。「最も不適切」を選ぶ。
- ア(○):競合が複製能力を持っていても、市場規模が小さく複製しても採算が合わない(経済的抑止力)状況では模倣しない傾向がある。適切。
- イ(×):持続的競争優位の源泉となるには「代替可能な」資源ではなく「代替困難(代替不能)な」資源の希少性が持続する必要がある。代替可能な資源は競合が別手段で同等の価値を得られるため優位は持続しない。記述が逆で、最も不適切。
- ウ(○):時間をかけねば獲得できず形成スピードを早められない資源は経路依存性を持ち、模倣を遅らせ先発者を保護する。適切。
- エ(○):代替製品の脅威は収益性に影響し、競合は代替資源で同様の顧客ニーズを満たす製品を提供しうる。適切。
- オ(○):独自能力(コア・コンピタンス)の概念では、戦略実行に不可欠でも自社事業を特徴づける独自なものでなければ競争優位の源泉とならない。適切。
よって イ。