第1問
X 株式会社以下「X 社」という。±の発行済株式総数は、30 万株であり、そのすべ てをA が保有していた。その後、A は死亡し、B・C・D・E の名のみが相続人 としてA の財産を相続した。B は、A の配偶者である。C 及びD は、A とB との 間で出生した子である。E は、A とA と婚姻関係を有したことがないF との間で 出生した子であり、A はE を認知している下図参照±。 B A F C D E この場合、X 社の株式の権利関係に関する記述として最も適切なものはどれか。 なお、遺言はなく、遺産分割協議も整っておらず、相続人はいずれも廃除されて いないものとし、寄与分及び特別受益についても考慮しないものとする。
- ア B、C、D 及びE が30 万株を共有し、B の共有持分が 分の 、C、D 及びE の名の共有持分がそれぞれ分の となる。
- イ B、C、D 及びE が30 万株を共有し、B の共有持分が 分の 、C 及びD の 名の共有持分がそれぞれ分の 、E の共有持分が10 分の となる。
- ウ B が15 万株を、C、D 及びE がそれぞれ万株を保有する株主となる。
- エ B が15 万株を、C 及びD がそれぞれ万株を、E が万株を保有する株主と なる。 DKJC-1E
▼ 解答・解説を見る
正解:ア
解答:ア
〔リード〕株式が相続された場合、遺産分割協議が整うまでは、株式は相続人全員の「準共有」となり、各相続人は法定相続分に応じた持分を有する(民法898条、株式の権利は会社法106条で共有として扱う)。各相続人が個別に株式を当然分割取得するのではない点がポイント。法定相続分は、配偶者B=1/2、子C・D・Eが残り1/2を均分。本問はH26基準であり、当時はまだ嫡出でない子(非嫡出子E)の相続分を嫡出子の1/2とする民法旧900条4号但書が前提となるため、子の取り分は嫡出子C・Dが各2/5、非嫡出子Eが1/5(合計1。すなわち全体に対しC・D各1/5、E各1/10)となる。
- ア(○):B・C・D・Eが30万株を「共有(準共有)」し、Bの持分1/2、C・D・Eの持分配分が法定相続分どおり(C・D各2/5、E各1/5=当時の非嫡出子規定)となる、とする趣旨で正しい。株式は分割されず共有となる点が最大のポイント。
- イ(×):株式を共有とする点は正しいが、持分割合がC・Dとは別にEを「10分の1」等とする配分が法定相続分(旧900条4号但書)と整合せず誤り。
- ウ(×):B・C・D・Eが各自で株式数を分割保有する(B15万株、他が各々の株数を保有)とするが、遺産分割前は株式が当然分割されず共有となるため誤り。
- エ(×):ウと同様、遺産分割前に各相続人が確定的に株式を分割保有するとする点で誤り。
よって ア。