第19問
今日、雇用者である専門経営者や管理者が様々な理由で企業を支配するようにな り、経営者の独走を制するためのガバナンスが求められるようになっている。専門 経営者や管理者による企業の支配に関する記述として、最も不適切なものはどれ か。
- ア 株価による経営評価が行き過ぎることで、CSR が果たしにくくなった。
- イ 企業規模の拡大に伴う株式の分散によって、経営者が企業の法的所有者である 株主から直接的な影響を受けにくくなった。
- ウ 企業で使用される技術の高度化によって、技術者集団ないし専門家に対する依 存が大きくなった。
- エ 様々な生産技術に精通する管理者が、企業全体の生産プロセスに対して大きな 影響力を持つようになった。
- オ 新製品やサービスを市場に提供し、競争を通じて利潤を追求する企業家的な行 動が一般的なものとなった。 DKJC-1C
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正解:オ
解答:オ
バーリ=ミーンズの「所有と経営の分離」やガルブレイスの「テクノストラクチャー」など、専門経営者・管理者による企業支配が進んだ背景を問う。専門経営者支配を生み出した要因に当たらないものを選ぶ。
- ア(×=適切):株価重視の経営評価が行き過ぎるとCSRが果たしにくくなる、は経営者支配・株主主権の弊害として妥当な記述。
- イ(×=適切):企業規模拡大に伴う株式分散で個々の株主の影響力が弱まり経営者支配が進む、は「所有と経営の分離」の中核説明で適切。
- ウ(×=適切):技術の高度化により技術者・専門家への依存が高まる、はテクノストラクチャー論に整合し適切。
- エ(×=適切):生産技術に精通する管理者が生産プロセスに大きな影響力を持つ、も専門家・管理者支配の説明として適切。
- オ(○=最も不適切):「新製品やサービスを提供し競争を通じて利潤を追求する企業家的行動が一般的になった」は、シュンペーター的な企業家精神・企業家活動の一般化を述べたもので、専門経営者・管理者による企業支配(所有と経営の分離)の根拠とは無関係。最も不適切。
よって オ。