第16問
法の適用に関する通則法の下で、準拠法に関する記述として最も適切なものはど れか。
- ア 債権譲渡の債務者その他の第三者に対する効力は、債務者の住所地法が準拠法 となる。
- イ 日本に事務所のある外国法人と従業員との雇用契約に当該外国法を準拠法とす る規定がある場合、当該従業員に日本の労働基準法の規定の適用は認められな い。
- ウ 日本に事務所のある外国法人と日本の消費者との契約の約款に当該外国法を準 拠法とする規定がある場合、日本の消費者に日本の法令によるクーリングオフは 認められない。
- エ 法律行為の成立及び効力は、当事者による選択がなければ、当該法律行為当時 において当該法律行為に最も密接な関係がある地の法が準拠法となる。
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:エ
「法の適用に関する通則法」における準拠法の決定に関する問題。当事者自治の原則と、消費者・労働者保護の特則がポイント。
- ア(×):債権譲渡の債務者その他第三者に対する効力の準拠法は、譲渡に係る債権について適用すべき法(債権の準拠法、通則法23条)であり、債務者の住所地法ではない。誤り。
- イ(×):労働契約に当事者が外国法を準拠法と選択していても、労働者保護の特則により、最密接関係地法(通常は労務提供地法)の強行規定の適用を労働者が求めることができ、日本での労務提供なら日本の労働基準法等の強行規定は適用され得る。「適用は認められない」は誤り。
- ウ(×):消費者契約についても、外国法を準拠法と選択しても、消費者保護の特則により、消費者は常居所地法(日本)の強行規定(クーリングオフ等)の適用を求めることができる。「認められない」は誤り。
- エ(○):法律行為の成立および効力は、当事者による準拠法の選択がないときは、その法律行為の当時に最も密接な関係がある地の法による(通則法8条1項)。記述は正しい。
よって エ。