第6問
特許権の侵害に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ア 特許権者は、自己の特許権を侵害するおそれがある者に対し、その侵害の予防 を請求することができる。
- イ 特許権を侵害した者が、特許権者に対し、その侵害の行為によって受けた利益 の額を超えて、損害を賠償すべき場合はない。
- ウ 物を生産する方法の発明において、その発明により生産された物を輸入する行 為は、当該発明に係る特許権の侵害とはならない。
- エ 物を生産する方法の発明についての特許権の侵害訴訟において、その物が特許 出願前に日本国内において公然と知られた物であるときは、その物と同一の物は その方法により生産したものと推定される。
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正解:ア
解答:ア
特許権侵害の効果(差止め・損害賠償・推定規定)に関する問題。
- ア(○):特許権者は、現に侵害する者だけでなく、侵害するおそれがある者に対しても、侵害の停止・予防を請求できる(差止請求権、特許法100条1項)。記述は正しい。
- イ(×):損害賠償は民法709条に基づき、侵害者が得た利益を賠償額と推定する規定(102条2項)はあるが、これはあくまで推定であり、特許権者が現実に受けた損害がそれを上回ることを立証すれば、利益額を超える賠償が認められ得る。「超える場合はない」とするのは誤り。
- ウ(×):物を生産する方法の発明(製造方法特許)では、その方法により生産した物を輸入する行為も「実施」に含まれ(2条3項3号)、特許権の侵害となる。「侵害とならない」は誤り。
- エ(×):製造方法の推定(104条)が働くのは、その物が特許出願前に日本国内で「公然と知られた物でない」場合である。本記述は「公然と知られた物であるとき」に推定が働くとしており、要件が逆で誤り。
よって ア。