企業経営理論 H24年度 第15問

第15問

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 組織におけるパワーは、目的達成の鍵となることが多い。 ① パワー現象には本質的 に持つ者と持たざる者の間に相互依存関係があり、使い方も異なる。パワーの行使 は、組織内外の ② 政治的行動を伴うものである。

設問1

5 文中の下線部①のパワーを説明する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 相手が高く評価し範例となることからくる同一化パワー
  2. 相手が必要とする知識・スキル・経験からくるエキスパート・パワー
  3. 降格・解雇などのように相手がいやがることができる能力からくる強制的パ ワー
  4. 公式的な権限を持っているという相手側の信念からくる合法パワー
  5. 昇進・昇格などのように相手が望むことが与えられる能力からくる報償パワ ー

設問2

5 文中の下線部②の組織内外の「政治的行動」を説明する記述として、最も適切な ものはどれか。

  1. 政治的行動は、影響を受けた個人の権利を尊重したものであるかどうかの倫 理基準が優先される。
  2. 政治的行動は、課題達成の機会ではなく脅威とみなされると防御的行動につ ながるが、仕事や職場環境への否定的感情に結びつかない。
  3. 政治的行動は、公正かつ公平なものであると印象を管理することで正当化さ れ、倫理的ジレンマを回避できる。
  4. 政治的行動は、不確実性が高く組織目標間の優先順位について意見の不一致 があるときに合意形成をつくるメカニズムである。
  5. 政治的行動は、倫理的には個人の自己利益と組織目標の双方に合致している ことが条件である。 DKJC-1C
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=ア、設問2=エ

設問1(パワーの説明。最も不適切なもの)

〔リード〕フレンチ=レイブンのパワーの源泉。報酬パワー・強制パワー・正当(合法)パワー・専門(エキスパート)パワー・準拠(同一視)パワーの5類型。各肢が正しい名称と対応しているかを確認する。

  • ア(×・最も不適切):相手が高く評価し範例(手本)とすることからくるパワーは「準拠パワー(referent power)」と呼ぶのが正確で、「同一化パワー」という用語の当て方が不適切。
  • イ(○):相手が必要とする知識・スキル・経験からくるのはエキスパート(専門)パワー。適切。
  • ウ(○):降格・解雇など相手の嫌がることをできる能力からくるのは強制的パワー。適切。
  • エ(○):公式的権限を持つという相手の信念からくるのは合法(正当)パワー。適切。
  • オ(○):昇進・昇格など相手が望むものを与えられる能力からくるのは報償パワー。適切。

よって設問1は

設問2(組織内外の政治的行動の説明。最も適切なもの)

〔リード〕政治的行動とは、不確実性が高く目標間の優先順位に意見の不一致があるとき、資源配分などについて合意を形成していくメカニズムとして理解される。

  • ア(×):政治的行動は必ずしも個人の権利尊重という倫理基準が「優先される」とは限らない。記述が不適切。
  • イ(×):脅威とみなされ防御的行動につながる場合、仕事や職場環境への否定的感情に結びつく。「結びつかない」は誤り。
  • ウ(×):印象管理で公正・公平と見せかけることが正当化や倫理的ジレンマの回避になるわけではない。不適切。
  • エ(○):政治的行動は、不確実性が高く組織目標間の優先順位に意見の不一致があるときに、合意を形成するメカニズムである。適切。
  • オ(×):政治的行動は自己利益の追求を含み、必ずしも個人の自己利益と組織目標の双方への合致が条件となるわけではない。不適切。

よって設問2は

#人的資源管理#労働関連法規

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