中小企業経営・中小企業政策 H24年度 第9問

第9問

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ① 自己資本比率が低く間接金融への依存度が高い中小企業では、金融機関との良好 な関係を築いて、安定的な資金調達を行うことが望まれる。また、大企業の資金需 要が低迷する中で、資金の貸し手である金融機関にとっても、中小企業への貸出機 能を強化する必要性が高まっている。このため、近年では中小企業、金融機関とも 接触頻度を上げて、顔の見える関係を構築することで、情報の非対称性を軽減しよ うとする動きを強めている。 さらに、金融機関が貸出以外の事業面での支援を通じて資金需要を喚起していく 動きも広がっている。しかしながら、これら貸出以外の取り組みについては、 ② 中小 企業の意識と金融機関の意識が一致していないきらいがあり、それぞれの意識につ いて相互理解を深めて、効果的な支援が行われることが望まれている。 DKJC-1G 12 (

設問1

) 文中の下線部①について、財務省「2009 年度法人企業統計年報」に基づき、業 種別に中小企業の自己資本比率(2009 年度、中央値)を見た場合、最も適切なも のはどれか。

  1. 卸・小売業の自己資本比率は、サービス業より高く製造業より低い。
  2. 卸・小売業の自己資本比率は、製造業より高くサービス業より低い。
  3. サービス業の自己資本比率は、卸・小売業より高く製造業より低い。
  4. サービス業の自己資本比率は、製造業より高く卸・小売業より低い。
  5. 製造業の自己資本比率は、卸・小売業より高くサービス業より低い。 (

設問2

) 文中の下線部②について、中小企業庁「経営環境実態調査(2010 年11 月)」、 「中小企業向け融資に関する調査(2010 年10 月)」に基づき、中小企業が金融機関 に求めている相談項目と金融機関が重視している相談項目を比較した場合、最も 適切なものはどれか。

  1. 中小企業では「経営計画の作成に関する相談」を最も重視しているのに対し、 金融機関は「新規分野進出に関する相談」を最も重視している。
  2. 中小企業では「事業引き継ぎに関する相談」を最も重視しているのに対し、金 融機関は「設備投資に関する相談」を最も重視している。
  3. 中小企業では「新規分野進出に関する相談」を最も重視しているのに対し、金 融機関は「経営計画の作成に関する相談」を最も重視している。
  4. 中小企業では「設備投資に関する相談」を最も重視しているのに対し、金融機 関は「事業引き継ぎに関する相談」を最も重視している。 DKJC-1G
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=オ、設問2=ウ

設問1(正解:オ)

〔リード〕財務省「2009年度法人企業統計年報」に基づく業種別の中小企業の自己資本比率(中央値)の比較。公式正解(オ)によれば、自己資本比率は サービス業 > 製造業 > 卸・小売業 の序列となる。

  • ア(×):「サービス業>卸・小売業>製造業」の序列を示すが、実際は製造業がサービス業に次いで高く、卸・小売業が最も低いため誤り。
  • イ(×):「製造業>卸・小売業>サービス業」を示すが、サービス業が最上位であり誤り。
  • ウ(×):「製造業>サービス業>卸・小売業」を示すが、サービス業が製造業より高いため誤り。
  • エ(×):「卸・小売業>サービス業>製造業」を示すが序列が実態と異なり誤り。
  • オ(○):製造業の自己資本比率は卸・小売業より高くサービス業より低い。「サービス業>製造業>卸・小売業」の序列に合致し正しい。

設問2(正解:ウ)

〔リード〕中小企業庁の各種調査に基づく、中小企業が金融機関に求める相談項目と金融機関が重視する相談項目の比較。両者の意識にはズレがあり、中小企業は新規分野進出に関する相談を最も重視するのに対し、金融機関は経営計画の作成に関する相談を最も重視している。

  • ア(×):中小企業=経営計画作成、金融機関=新規分野進出としており、両者が逆になっているため誤り。
  • イ(×):中小企業=事業引き継ぎ、金融機関=設備投資としているが、最重視項目の組み合わせが実態と異なり誤り。
  • ウ(○):中小企業は「新規分野進出に関する相談」を、金融機関は「経営計画の作成に関する相談」を最も重視している。両者の意識のズレを正しく示しており正しい。
  • エ(×):中小企業=設備投資、金融機関=事業引き継ぎとしているが、最重視項目の組み合わせが実態と異なり誤り。

よって 設問1=オ、設問2=ウ

#中小企業白書・統計#金融支援

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