第14問
日本企業において人事制度の見直しが進んでいる。事業構造の再構築のなかで、 成果に応じて格差のある報酬配分を行うことのメリットとデメリットを調和させた 導入が重要になる。 これに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア 新たな評価制度を運用する際には、評価者と被評価者が意見を交わしながら目 標管理シートを作成するなど、意思疎通の機会を通して満足感を高めるとよい。
- イ 職場には既存の文化や風土、価値観が存在するため、新たな評価制度を導入す る際には、その基準や手続きに関して十分に理解されるための時間が必要であ る。
- ウ 評価者が被評価者の全般的な要望や意見を説明しながら評価を行ったならば、 評価結果が期待したほどではない場合でも、不公正感が抑えられ、動機づけを高 めることができる。
- エ 評価に対する納得感は、自己比較とともに他者相対比較の側面もあることか ら、適切に動機づけを高めるためには、社内の公正な評価制度に関する情報開示 が要となる。
- オ 自らが投入した時間・努力量や成果と、それに対する評価・報酬とが見合うな らば、人は公正感を感じる。 ― 15― ◇M3(688―60)
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正解:ウ
解答:ウ
成果主義的な報酬配分の導入に関する出題。アダムスの公平理論(投入と報酬の比率比較)や手続き的公正・分配的公正が背景。本問は「最も不適切なもの」を選ぶ。
- ア(○):評価者と被評価者が意見を交わしながら目標管理シートを作成するなど、意思疎通の機会を通じて満足感を高めるとよい。手続き的公正の観点で妥当。
- イ(○):職場には既存の文化・風土・価値観があるため、新評価制度の基準や手続きが十分理解されるための時間が必要。妥当。
- ウ(×):「評価者が被評価者の全般的な要望や意見を説明しながら評価を行えば、結果が期待以下でも不公正感が抑えられ動機づけを高められる」とする記述。被評価者の要望を一方的に説明するだけでは納得感や公正感は担保されず、結果が伴わない場合に動機づけを高められると断定するのは誤り。最も不適切。
- エ(○):納得感は自己比較と他者相対比較の側面があるため、公正な評価制度に関する情報開示が要となる。妥当。
- オ(○):投入した時間・努力・成果と評価・報酬が見合えば公正感を感じる(公平理論)。妥当。
よって最も不適切なものは ウ。