経営法務 H23年度 第5問

第5問

次の文章は、中小企業診断士であるあなたと、顧客であるX 株式会社の代表取 締役の甲氏との間の会話である。この会話の空欄AとBに入る用語の組み合わせと して最も適切なものを下記の解答群から選べ。 甲 氏:「私の会社もある程度大きくなって、取引先も大手の会社が増えてきたか ら、社員の肩書を変えようかと思いましてね。」 あなた:「どのようなものをお考えなんですか。」 甲 氏:「何かこう見栄えのいいのがいいなあと思いましてね。取引先でもらう名 刺なんか見ると、エグゼクティブ何とかとか、何ちゃらプレジデントと か、何とか A とか、いろいろあるからそれを参考にして、営業本 部長を業務 B とかそういった名前にしようかなと思っているんで すよ。」 あなた:「えっ、その B という肩書ですと、本当は会社法上の機関でない のに、会社法上の機関、役員と間違われてしまいますよ。」 甲 氏:「えっ、役員ということは取締役と一緒ということですか。それじゃあう まくないなあ。そうすると、 A というのも、機関というものにな るわけですか。」 あなた:「いえ、 A という名称は、法律上にこれといった根拠があるもの ではなく、最近の実務慣行で使われるようになった名称ですので、会社法 上の機関ではありません。そういったこともあって、取締役といった役員 の名称とは別に、 A という名称を使っている場合もあります。」 甲 氏:「へえ。じゃあ A という名称はどういったときに使えばいいんで すか。」 あなた:「いろいろなケースがあるので一概にはいえません。会社との間の契約の 内容も様々といわれています。」

  1. A:CFO B:執行役員
  2. A:執行役 B:CFO
  3. A:執行役 B:執行役員
  4. A:執行役員 B:執行役 ― 5― ◇M5(688―112)
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正解:

解答:エ

〔リード〕「執行役」と「執行役員」の異同が論点。

  • 執行役:委員会設置会社(現・指名委員会等設置会社)に置かれる会社法上の機関であり、業務執行を担う役員。会社法に明確な根拠がある。会話中で「会社法上の機関・役員と間違われる」のは空欄B=執行役である。
  • 執行役員:会社法上の機関ではなく、実務慣行上の役職名にすぎない。法律上の根拠がなく、会社との契約内容(委任・雇用など)も様々。会話中で「法律上の根拠がなく最近の実務慣行で使われる名称」とされるのは空欄A=執行役員である。

これにより A:執行役員、B:執行役。

  • ア(×):A:CFO・B:執行役員。CFOも執行役員も会社法上の機関ではなく、Bが「機関・役員と間違われる」名称になっていない。
  • イ(×):A:執行役・B:CFO。AとBが逆で、かつCFOは会社法上の機関ではない。
  • ウ(×):A:執行役・B:執行役員。法律上の根拠があるのは執行役であり、A・Bが逆。
  • エ(○):A:執行役員(実務慣行の名称)・B:執行役(会社法上の機関)で会話の文意に合致。

よって

#会社の種類・設立#株式・機関#民法・契約・PL

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