第2問
経営資源と企業の戦略に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア ある経営資源を保有しない企業は、すでに保有している企業に比べて、その複 製が困難であると、コスト上の不利益を被りやすい。
- イ 企業が特定の経営資源を獲得、開発、活用する能力は、企業の歴史的経緯に依 存しているので、先行企業は持続的な競争優位を得やすい。
- ウ 企業の競争優位と個々の経営資源の関係が不明確になるのは、内部者にとって その経営資源があまりに当然なものであったり、経営資源が個別に分離しにくく 一体となって競争優位をつくり出しているからである。
- エ 競争優位の源泉である特殊な経営資源の外部からの調達可能性が高く、その調 達コストが低いほど、それを調達する企業はコスト上優位になり、競争優位性を 長期的に維持できる。
- オ 保有する経営資源が希少であることは大事であるが、そのような経営資源は特 殊であるため、顧客の価値と合致しないことが起こりやすくなるので、これだけ では競争優位にはつながりにくい。 ― 2― ◇M3(743―49)
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:エ
〔リード〕資源ベース理論(RBV)に基づく経営資源と競争優位の関係。「最も不適切」を選ぶ。
- ア(○):模倣(複製)が困難な経営資源を保有しない企業は、保有企業に対しコスト上の不利益を被りやすい。経路依存性・因果関係の曖昧性などによる模倣困難性の説明として妥当。
- イ(○):経営資源の獲得・蓄積は歴史的経緯(経路依存性)に依存するため、先行企業は持続的競争優位を得やすい。RBVの典型的説明で正しい。
- ウ(○):競争優位と個々の資源の関係が不明確になる(因果関係の曖昧性)のは、資源が当然視されていたり、分離困難で一体となって優位を生むためである。正しい。
- エ(×):競争優位の源泉となる資源が外部から容易・低コストで調達できるなら、他社も同様に入手でき、希少性・模倣困難性が失われる。したがって競争優位を「長期的に維持できる」とはいえず、むしろ優位は持続しない。記述が誤り。
- オ(○):希少な資源は重要だが、特殊ゆえに顧客価値と合致しないこともあり、希少性だけでは競争優位に直結しない。VRIOの「価値」の必要性を述べた妥当な記述。
よって、最も不適切な エ。