企業経営理論 H19年度 第10問

第10問

発展している新興の産業分野を見ると、業界独特の機会が存在しており、それを 活用することによって企業は他社を上回る業績をあげることができる。そのような 業界の機会に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

  1. 業界の発展の初期段階で先行する企業は、競合する他社よりも早く累積生産量 を積み増すことができるので、コスト優位よりも製品の差別化を追求できる。
  2. 新興市場の不確実性が高い場合、後続企業は新規分野への参入の意思決定を遅 らせて、ビジネスの機会が確実になるとただちに量産体制を整えて市場に参入す れば、先発企業に比べてコスト優位を発揮できる可能性が高くなる。
  3. 成功に結びつく経営資源を業界に知れ渡る前に入手することによって、持続可 能な競争優位を獲得して、模倣に対する障壁を築くことができる。
  4. 先行企業が特許取得によって得られる利益機会は、早期投資に見合う収益が不 確実である場合、必ずしも大きくなるとはいえない。 ― 13― ◇M3(023―54)
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正解:

解答:ア

〔リード〕新興産業分野における業界の機会に関し「最も不適切」な記述を選ぶ。選択肢は順にア・イ・ウ・エ。

  • ア(○=最も不適切):業界初期に先行する企業は競合より早く累積生産量を積み増せるため、経験曲線効果によってコスト優位を確立できる。「コスト優位よりも製品の差別化を追求できる」とする記述は因果が逆で誤り。よって正解。
  • イ(×=適切):不確実性が高い場合、後発企業が参入決定を遅らせ、機会が確実になってから一気に量産参入すれば(リスク回避+後発の経済)コスト優位を発揮できる可能性が高まる。妥当。
  • ウ(×=適切):成功に結びつく経営資源を業界に知れ渡る前に先取り入手すれば、模倣障壁を築き持続的競争優位を獲得できる。妥当。
  • エ(×=適切):特許取得による利益機会も、早期投資に見合う収益が不確実なら必ずしも大きいとは言えない。妥当。

よって

#競争戦略#経営資源・RBV

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