企業経営理論 R08年度 第11問

第11問

P. ゲマワットが提唱した「AAA トライアングル」は、国や地域間の差異に直面した企業が、グローバル戦略を設計する際の基本的な方向性を示すものである。国ごとの差異に順応する「適応(Adaptation)」、国境を越えた標準化によって差異を克服する「集約(Aggregation)」、各国の差異を活用する「裁定(Arbitrage)」の 3 つから構成される。このうち、「裁定(Arbitrage)」に分類される企業の戦略的行動として、最も適切なものはどれか。

  1. あるアパレルメーカーが、縫製は人件費の安い国、デザインは流行の発信地、コールセンターは語学力の高い国というように、国ごとに機能を分散配置した。
  2. ある化学メーカーが、多角化していた事業ポートフォリオを見直し、国際市場で競争力のない不採算事業から撤退して、得意とする高機能素材分野へ経営資源を集中させた。
  3. ある食品メーカーが、進出先の国の食文化や宗教的なタブーに配慮し、現地市場の原材料のみを使用した製品を新たに開発した。
  4. ある電機メーカーが、進出先の国での急速なシェア拡大を目指し、現地の有力な販売網を持つ企業と戦略的提携を結んだ。
  5. ある日用品メーカーが、世界中で部品の共通化を進め、特定国での集中生産を行うことで規模の経済を働かせ、グローバルなコストリーダーシップを確立した。
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正解:

解答:ア(機能の国別分散配置=裁定)

ゲマワットのAAAトライアングルは、グローバル戦略の3方向を示します。適応(Adaptation)=各国に合わせる、集約(Aggregation)=標準化で規模を追う、裁定(Arbitrage)=各国の差(コスト・立地条件)を活用する、です。

  • ア(○):縫製は人件費の安い国、デザインは流行の発信地、コールセンターは語学力の高い国、と各国の優位を使い分ける=裁定(Arbitrage)。正しい。
  • イ(×):不採算事業からの撤退・選択と集中は全社戦略の話で、AAAの3類型とは別。
  • ウ(×):現地の食文化・宗教に配慮して製品開発=適応(Adaptation)。
  • エ(×):現地の販売網を持つ企業と提携しシェア拡大=適応(現地対応)寄り。
  • オ(×):部品共通化と集中生産で規模の経済=集約(Aggregation)。

よって

#国際経営

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