企業経営理論 R08年度 第10問

第10問

C. クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」では、業界のリーダー企業は破壊的イノベーションへ有効に対応できないと指摘されている。その理由として、最も適切なものはどれか。

  1. 過去の成功体験にとらわれ、現在の主要顧客の声を無視してしまうから。
  2. 企業の資源配分メカニズムによって、高い利益率が見込める事業に優秀な人材や資金が優先的に流れる仕組みになっているから。
  3. 既存の主要な顧客基盤や優秀な技術スタッフに頼らずに、既存の組織ではなく新しい小さな組織で対応してしまうから。
  4. 競争優位性のある既存のバリューネットワークを捨て、新しいバリューネットワークを展開しようとするから。
  5. 破壊的イノベーションへの投資は、収益性は高く市場規模は大きいが新規性が極めて高いため、リスク回避的な企業文化によって経営会議で否決されてしまうから。
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正解:

解答:イ(合理的な資源配分が破壊的技術への対応を阻む)

クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」は、優良企業ほど破壊的イノベーションに対応できない理由を説明します。皮肉なのは、経営の失敗ではなく「合理的経営」こそが原因である点です。

  • ア(×):主要顧客の声を「無視」するのではなく、むしろ既存顧客の声を重視しすぎるために低性能な破壊的技術を軽視してしまう。
  • イ(○):資源配分メカニズムが高利益率・大市場の既存事業を優先し、当初は低利益率・小市場の破壊的イノベーションに人材・資金が回らない。正しい。
  • ウ(×):小さな別組織で対応するのはクリステンセンが推奨する対処法であり、対応できない理由ではない。
  • エ(×):優良企業はむしろ既存のバリューネットワークに縛られて動けない。
  • オ(×):破壊的イノベーションは当初、収益性が低く市場規模も小さいのが特徴。「収益性が高く市場規模が大きい」は誤り。

よって

#技術経営・イノベーション

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