第22問
組織のネットワーク理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア D. ワッツとS. ストロガッツによると、スモールワールド・ネットワークでは、 ランダムなつながりを増やすと、ネットワーク全体の平均経路長(average path length)は長くなり、情報の流通は困難になる。
- イ M. グラノヴェッターによると、交流の機会が少なく信頼関係が薄い「弱い紐 帯」は、やりとりされる情報の範囲を限定し、イノベーションに必要な新しい知 識やアイデアを伝わりにくくする。
- ウ M. グラノヴェッターによると、頻繁に顔を合わせ、強い信頼関係のもとで協 力し合う「強い紐帯」は、メンバー同士の結束を深めることで、組織の柔軟性を高 め、環境の変化に迅速に適応できるようにする。
- エ R. バートによると、同じ業界に属し競争関係にある組織同士が構造同値の関 係にある場合、目的や価値観を共有しやすいため、連携して協調関係を構築しや すい。
- オ R. バートによると、ソーシャル・ネットワークの中で構造的空隙の間に位置 する組織は、仲介者の役割を担うことで、ネットワーク上の多様な情報を入手 し、情報の優位性を得ることができる。
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正解:オ
解答:オ
組織のネットワーク理論(スモールワールド、弱い紐帯、構造的空隙)を問う問題。
- ア(×):ワッツ&ストロガッツのスモールワールド・ネットワークでは、少数のランダムなつながり(ショートカット)を加えると平均経路長は「短く」なり、情報流通は容易になる。長くなるとする記述は誤り。
- イ(×):グラノヴェッターの「弱い紐帯の強さ」では、弱い紐帯こそが異なる集団を橋渡しし、新しい情報やアイデアの伝達に有効とされる。情報を限定しイノベーションを妨げるという記述は逆。
- ウ(×):強い紐帯は結束を高める一方、同質的な情報に偏りやすく、組織の柔軟性や環境変化への迅速な適応にはむしろ弱い面がある。柔軟性を高めるとする記述は適切とはいえない。
- エ(×):バートの構造同値は「ネットワーク上の位置が同じ=競合・代替関係」を意味し、競争関係にある組織同士が協調しやすいわけではない。記述は誤り。
- オ(○):バートの構造的空隙(structural holes)の間に位置する組織は、つながりのない集団同士を仲介することで多様な情報を入手し、情報優位を得られる。記述は適切。
よって オ。