企業経営理論 R07年度 第8問

第8問

M. ポーターによって提唱された「活動システム(activity system)」に関する記述 として、最も適切なものはどれか。

  1. 活動システム全体の一貫性を確保し、活動間の相互作用を強化することで、活 動システムの模倣困難性を高めることができる。
  2. 活動システム全体を最適化するために、各活動の効率性を優先した設計を行う 必要がある。
  3. 企業を類似した活動システムによってグループ化し、業界全体の競争状況を視 覚的に把握するためのツールを活動システムマップという。
  4. コスト優位を実現する活動システムに、差別化優位を実現する活動の一部を統 合することで、低コスト化と差別化のトレードオフは解消される。
  5. 戦略を曖昧にすることで、活動システムの柔軟性を高め、持続的な競争優位性 を実現することができる。
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正解:

解答:ア

ポーターの活動システムは、戦略を支える諸活動が相互に適合(フィット)し合うことで競争優位を生むという考え方。個々の活動でなく活動間の一貫性・相互補完が模倣を困難にする。

  • ア(○):活動システム全体の一貫性を確保し活動間の相互作用を強化すれば、競合は活動の集合体全体を模倣せねばならず、模倣困難性が高まる。正しい。
  • イ(×):活動システムの本質は各活動の個別最適(効率優先)ではなく、活動間の適合による全体最適にある。「各活動の効率性を優先した設計」は趣旨に反する。
  • ウ(×):類似した戦略の企業をグループ化して業界の競争状況を把握するのは「戦略グループ・マップ」。活動システムマップは一企業の活動間の結びつきを描く図であり、説明が誤り。
  • エ(×):活動システムによりトレードオフが「解消される」わけではない。ポーターはむしろ戦略にはトレードオフ(あれもこれもはできない)が不可欠と説く。
  • オ(×):戦略を曖昧にすると活動間の一貫性が失われ、かえって優位は持続しない。明確な戦略のもとで活動を適合させることが重要。

よって

#競争戦略#経営資源・RBV

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