第16問
以下の会話は、X株式会社の代表取締役である甲氏と、中小企業診断士であるあ なたとの間で行われたものである。この会話の中の空欄AとBに入る数値と記述の 組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 甲 氏:「弊社は、長年にわたってさまざまな鞄 かばん の製造販売を行ってきました。こ のたび、新しいスーツケースの発売を予定しており、従来のものとは全く 異なる斬新なデザインですので、印象に残る名前を付けてヒット商品にし たいと考えています。具体的には、『〇〇〇〇〇』という名前にして、商標 登録も出願したいと考えているのですが、どうやら、Y社が、同一の文字 商標について、『スーツケース』を指定商品として既に登録を受けているよ うです。弊社が商標登録を受けることは難しいでしょうか。」 あなた:「同一の商標が同一の指定商品について既に登録を受けているのであれば、 このまま商標登録を出願しても拒絶されてしまうでしょうね。商標登録さ れていない別の名前に変更することは難しいでしょうか。どうしても『〇 〇〇〇〇』という名前がよろしければ、Y社と交渉して商標権を譲渡して もらうことが考えられます。」 甲 氏:「弊社としては、ぜひ『〇〇〇〇〇』という名前にしたいと考えています。 Y社との交渉も検討してみますが、交渉がうまくいかないかもしれませ ん。これ以外に何か手段はありますか。」 あなた:「Y社は、その商標を使用しているのでしょうか。」 甲 氏:「Y社も鞄の製造販売を行っていますが、私の知る限り、『〇〇〇〇〇』と いう名前の商品はないと思います。」 あなた:「そうすると、商標法第50 条第1項に規定されている不使用取消審判を利 用できるかもしれません。この規定によれば、日本国内において継続して A 年以上、商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれ もが指定商品・指定役務について登録商標の使用をしていない場合に、そ の指定商品・指定役務に関する商標登録を取り消すことを求めて、審判を 請求することができます。」 甲 氏:「そのような制度があるのですね。不使用取消審判は、誰でも請求するこ とができるのでしょうか。」 あなた:「不使用取消審判は、 B 。詳しいことをお知りになりたければ、 私の知り合いの専門家をご紹介します。」 甲 氏:「よろしくお願いします。」
- ア A:2 B:誰でも請求することができます
- イ A:2 B:利害関係人のみが請求することができます
- ウ A:3 B:誰でも請求することができます
- エ A:3 B:利害関係人のみが請求することができます
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正解:ウ
解答:ウ
商標法50条の不使用取消審判が論点。期間要件と請求人適格を問う。
- A=3:商標法50条1項は「継続して3年以上、日本国内において商標権者・専用使用権者・通常使用権者のいずれもが各指定商品・指定役務について登録商標の使用をしていないとき」に取消審判を請求できると規定する。「2年」ではなく「3年」。
- B=誰でも請求することができます:不使用取消審判は、無効審判等と異なり請求人適格に利害関係を要せず、「何人も」請求することができる(通説・実務)。よって「利害関係人のみ」は誤り。
したがってA=3、B=誰でも請求できるの組合せが正しく、ウ。