経済学・経済政策 R05年度 第20問

第20問

企業城下町のように働く場が限られているケースは、下図のような、買い手独占 の労働市場モデルによって考察できる。D は労働需要曲線、S は労働供給曲線、 MC は労働の限界費用曲線である。S が右上がりであることは、企業にとって、た くさんの労働者を雇用するためには高い賃金率の支払いが必要であることを意味す る。この高い賃金率は、追加的に増える労働者だけではなく、すでに雇用している 労働者にも適用される。したがって、買い手独占の労働市場のMC は、S よりも上 方に位置する。  この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群 から選べ。

第20問の図
  1. a:正 b:正 c:正 d:正
  2. a:正 b:正 c:正 d:誤
  3. a:正 b:正 c:誤 d:正
  4. a:正 b:誤 c:正 d:正
  5. a:誤 b:正 c:正 d:正
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正解:

解答:エ

買い手独占(需要独占)の労働市場。労働需要D(=労働の限界生産物価値)、労働供給S、労働の限界費用MC(Sより上方)が描かれている。買い手独占企業はMC=Dとなる点Fの労働量まで雇用し、賃金は供給曲線S上の点Gに対応するW1まで引き下げる。完全競争ならD∩Sの点Eで賃金W0・雇用量はEの労働量となる。

  • a(正):完全競争市場であれば労働需要Dと労働供給Sが交わる点Eで均衡し、賃金W0が成立する。正しい。
  • b(誤):買い手独占の雇用量(点Fの労働量)は完全競争(点Eの労働量)より少ない。多くなるとする記述は誤り。
  • c(正):買い手独占では賃金がS上の点Gに対応するW1まで抑えられ、完全競争のW0より低い。正しい。
  • d(正):買い手独占では雇用量・賃金がともに競争水準を下回り、過少雇用による厚生損失(労働者からの搾取)が生じる。正しい。

a:正、b:誤、c:正、d:正。よって

#需要・供給と弾力性#生産者理論・費用#余剰分析・厚生#不完全競争・ゲーム理論

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