第16問
動機づけ理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 期待理論では、職務成果と報酬とのつながりが明確な場合に報酬の魅力度が高 まりやすいことを根拠として、人事評価制度の透明性が仕事に対する従業員のモ チベーションを高めると考える。
- イ 公平理論では、従業員間で報酬に関する不公平感が生まれないように公正に処 遇することで、仕事の量と質を現状よりも高めるように従業員を動機づけられる と考える。
- ウ 動機づけ・衛生理論(二要因理論)では、職場の物理的な作業条件を改善するこ とは、仕事に対する従業員の不満を解消するための方法として有効ではないと考 える。
- エ D.C.マクレランドの欲求理論では、達成欲求の高い従業員は、成功確率が低 く挑戦的な目標よりも、成功確率が中程度の目標の方により強く動機づけられる と考える。
- オ D.マグレガーが「X理論」と命名した一連の考え方では、人間は生来的に仕事 が嫌いで責任回避の欲求を持つため、やりがいが強く感じられる仕事を与えて責 任感を育てる必要があると考える。
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:エ
主要な動機づけ理論(期待理論・公平理論・二要因理論・マクレランドの欲求理論・マグレガーのXY理論)の内容を問う問題。
- ア(×):期待理論では、努力→成果→報酬のつながり(期待・道具性)と報酬の魅力度(誘意性)はそれぞれ別の要素。成果と報酬のつながりが明確であることは「道具性」を高めるが、報酬そのものの「魅力度(誘意性)」が高まる根拠にはならない。論理の対応が誤り。
- イ(×):公平理論は、不公平の解消によって不満や努力低下を防ぐ理論であり、公正な処遇が「仕事の量と質を現状より高める」よう積極的に動機づけるとまではいえない。動機づけの方向の説明が不適切。
- ウ(×):二要因理論で物理的作業条件は「衛生要因」であり、改善すれば不満の解消に有効。「不満を解消する方法として有効ではない」は逆で誤り。
- エ(○):マクレランドの欲求理論では、達成欲求の高い者は、成功確率が低すぎる目標でも高すぎる(容易な)目標でもなく、成功確率が中程度で挑戦しがいのある目標に最も強く動機づけられる。正しい。
- オ(×):マグレガーのX理論は「人間は本来仕事が嫌いで責任を回避する」という前提に立ち、統制・命令によって管理しようとする立場。「やりがいのある仕事を与えて責任感を育てる」のはY理論の発想であり、X理論の説明として誤り。
よって エ。