第2問
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発した「プロダクト・ポート フォリオ・マネジメント」 (以下「PPM」という)と、その分析ツールである「プロダ クト・ポートフォリオ・マトリックス(または「成長-シェア・マトリックス」)」に 関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア PPM では、「金のなる木」で創出した資金を「花形」に投資して、次世代を担う 事業を育成することが、最適な企業成長を図る上での中核的なシナリオとして想 定されている。
- イ PPM では、「負け犬」に位置づけられる事業は「収穫(harvest)」ないし「撤退 (withdraw)」の対象とすることが、望ましいとされる。
- ウ PPM は企業における事業のポートフォリオを検討する手段であることから、 そこでは、ヒト、モノ、カネといった経営資源に関する事業間のシナジーは、考 慮されない。
- エ プロダクト・ポートフォリオ・マトリックスの縦軸は、当該企業の各事業(戦 略事業単位(SBU))の成長率で構成される。
- オ プロダクト・ポートフォリオ・マトリックスの横軸は、各事業(戦略事業単位 (SBU))が属する業界の集中度を示すエントロピー指数で構成される。
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正解:イ
解答:イ
PPMの基本セオリー(資金の流れ)と縦軸・横軸の定義を問う問題。縦軸=市場成長率、横軸=相対的市場シェア。
- ア(×):PPMの中核シナリオでは「金のなる木」で創出した資金を「問題児」に投資して「花形」へ育成する。すでに高シェアの「花形」は自らの資金で成長を賄える局面が多く、「花形に投資して次世代を育成」という説明は中核シナリオの記述として不適切。
- イ(○):「負け犬」(低成長・低シェア)は資金流入も将来性も乏しいため、収穫(harvest)ないし撤退(withdraw)の対象とするのが望ましいとされる。正しい。
- ウ(×):PPMは資源配分を検討する手段だが、事業間のシナジーを考慮しない点はPPMの「限界(弱点)」として批判される。ここでは正しい記述のように見えるが、設問は最も適切なものを選ぶもので、これはPPMの欠点を肯定的に述べた不適切な選択肢として扱われる(シナジー無視は望ましい前提ではない)。
- エ(×):縦軸は当該企業の事業の成長率ではなく、その事業が属する「市場(業界)の成長率」で構成される。主語が誤り。
- オ(×):横軸は業界の集中度を示すエントロピー指数ではなく、「相対的市場シェア(最大競合に対する自社シェアの比)」で構成される。誤り。
よって イ。