第6問
以下の会話は、甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものであ る。この会話に基づき下記の設問に答えよ。 甲 氏:「最近、私の友人が株式会社を立ち上げました。私も、株式会社をつくっ て、事業をやりたいと思います。友人の株式会社は、公開会社ではない株 式会社と聞きました。公開会社ではない株式会社とは、どのような会社で すか。」 あなた:「公開会社ではない株式会社とは、発行する全部の株式が譲渡制限株式で ある会社をいいます。」 甲 氏:「公開会社ではない株式会社には、どのような特徴があるのでしょうか。」 あなた:「公開会社ではない株式会社の場合には、 A 。」 甲 氏:「ありがとうございます。今後、実際に株式会社を設立する場合、どのよ うな点に注意すればよいのでしょうか。」 あなた:「 B 。」 甲 氏:「ありがとうございます。分からないことがあったら、またお伺いしま す。」
設問1
会話の中の空欄Aに入る記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 議決権制限株式を発行するときは、発行済株式総数の2 分の1 以下までしか 発行できません
- イ 社債を発行することはできません
- ウ 剰余金の配当を受ける権利に関する事項について、株主ごとに異なる取扱い をする旨を定款で定めることができます
- エ 定款で株券を発行する旨を定めることはできません
設問2
会話の中の空欄Bに入る記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 株式会社を設立するに当たって作成する定款には、商号を記載又は記録しな ければなりませんので、考えておくとよいでしょう
- イ 株式会社を設立するに当たって作成する定款は、電磁的記録により作成する ことはできませんので、注意してください
- ウ 株式会社を募集設立によって設立する場合、最低資本金の額は300 万円とな りますので、注意してください
- エ 発起人は3 名以上でなければなりませんので、甲氏のほかに発起人となって くれる人を探しておくとよいでしょう
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正解: 設問1 ウ 設問2 ア
解答:設問1=ウ、設問2=ア
非公開会社(全株式が譲渡制限株式)の特徴と会社設立の留意点。
設問1(非公開会社の特徴=空欄A):
- ア(×):議決権制限株式の発行に「2分の1以下」の制限があるのは公開会社(会社法115条)。非公開会社にはこの制限はない。
- イ(×):非公開会社でも社債は発行できる。
- ウ(○):非公開会社では、剰余金の配当・残余財産の分配・議決権について、株主ごとに異なる取扱いをする旨を定款で定めることができる(属人的定め。会社法109条2項)。
- エ(×):株式会社は公開・非公開を問わず定款で株券発行の定めを置くことができる。
設問2(設立時の留意点=空欄B):
- ア(○):商号は定款の絶対的記載事項であり、必ず記載・記録しなければならない(会社法27条2号)。
- イ(×):定款は電磁的記録によって作成することができる(26条2項)。
- ウ(×):現行会社法に最低資本金制度はなく、資本金1円でも設立できる。「300万円」は誤り。
- エ(×):発起人は1名でもよく、3名以上である必要はない。
よって 設問1=ウ、設問2=ア。