第14問
組織の参加者が、自分の行為を決定するものとして組織内の伝達を受け入れるか どうかは、その伝達を権威あるものとして受容するかどうかに依存している。 C.I.バーナード(C. I. Barnard)が主張した伝達の特徴としての権威に関する記述 として、最も適切なものはどれか。
- ア 権威が受容されるためには、意思決定に当たり、伝達の内容が組織目的と矛盾 しないと参加者が信じることが必要である。
- イ 権威は、伝達の内容が参加者の個人的利害に反する場合でも、その命令に従わ せる能力を意味する。
- ウ 参加者の無関心圏の範囲では、命令は権威あるものとして受容される。
- エ 命令の一元性が確保されていれば、権威は職位によって決まるので、部下は上 位の管理職から発せられる命令に従う。
- オ リーダーシップの権威とは、個人の知識や専門能力とは別に、リーダーの地位 にその源泉が求められる。
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正解:ア
解答:ア
バーナードの権威受容説。権威は発令者の地位ではなく、受け手が命令を受容するか否かによって成立する。受容には、組織目的と矛盾しない・個人的利害と両立する・理解可能・実行可能、の条件があり、また「無関心圏」内では無条件に受容される。
- ア(○):権威受容の条件の一つは、伝達内容が組織目的と矛盾しないと受け手が信じること。記述は適切。
- イ(×):権威は受け手の受容によって成立する。個人的利害に反する命令でも従わせる能力、とするのは受容説に反する。
- ウ(×):無関心圏内で命令が受容されること自体は概念として誤りではないが、無関心圏は「命令の内容を意識的に検討せず受け入れる範囲」であって、権威の本質である「受容によって権威が成立する」という伝達の特徴を直接説明していない。本問で問われた伝達の特徴としての権威を最も適切に述べているのはアであり、ウは正解として選べない。
- エ(×):バーナードは権威を職位(地位)に基づくものとせず、受け手の受容に基づくとした。「権威は職位によって決まる」は受容説に反する。
- オ(×):バーナードはリーダーシップ(機能の権威)を、地位ではなく個人の知識・専門能力など卓越性に源泉を求めた。地位に源泉を求める記述は誤り。
よって ア。