経営法務 R03年度 第3問

第3問

いわゆる簡易合併手続に関する会社法における記述として、最も適切なものはど れか。

  1. 簡易合併手続においては、存続会社のすべての株主に株式買取請求権が認めら れるが、存続会社における債権者保護手続は不要である。
  2. 簡易合併手続は、吸収合併契約締結から合併の効力発生日まで20 日あれば、 実施することが可能である。
  3. 簡易合併手続は、存続会社及び消滅会社のいずれにおいても、合併承認に係る 株主総会の決議を不要とする手続である。
  4. 存続会社の全株式が譲渡制限株式であり、かつ、合併対価の全部又は一部がか かる存続会社の譲渡制限株式である場合、簡易合併手続を用いることはできない。
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正解:

解答:エ

簡易合併(簡易組織再編)は、存続会社が交付する対価が存続会社の純資産額の5分の1以下であるなど、存続会社への影響が軽微な場合に、存続会社の株主総会承認を省略できる制度(会社法796条2項)。

  • ア(×):簡易合併では、存続会社において原則として株式買取請求権は認められない(797条1項ただし書)。また、合併では消滅会社の債務も承継するため債権者保護手続は必要であり、不要とするのも誤り。
  • イ(×):簡易合併でも合併契約に関する事前開示書面の備置きや債権者保護手続(公告・催告に最低1か月の異議申述期間)が必要であり、20日では足りない(789条等)。
  • ウ(×):簡易合併で省略されるのは「存続会社」の株主総会決議である。消滅会社の株主総会承認は省略されない(消滅会社側は略式・簡易ではなく原則として承認決議が必要)。
  • エ(○):存続会社が公開会社でなく(全株式が譲渡制限株式)、かつ合併対価の全部または一部がその譲渡制限株式である場合には、簡易合併を用いることができない(796条2項ただし書)。譲渡制限株式の割当ては既存株主の持株比率に重大な影響を与えるためである。

よって

#株式・機関#組織再編#民法・契約・PL

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