経営法務 R03年度 第2問

第2問

民法が定める消費貸借に関する記述として、最も適切なものはどれか。 なお、「民法の一部を改正する法律」 (平成29 年法律第44 号)により改正された民 法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。

  1. 金銭の消費貸借契約がその内容を記録した電磁的記録によってなされたとして も、その消費貸借は、諾成的消費貸借契約としての効力を有することはない。
  2. 書面により金銭の消費貸借契約を締結した場合、貸主から金銭を受け取る前に 借主が破産手続開始の決定を受けたときは、当該消費貸借は、その効力を失う。
  3. 書面により金銭の消費貸借契約を締結した場合、借主は、貸主から金銭を受け 取る前であっても、当該契約を解除することはできない。
  4. 書面により金銭の消費貸借契約を締結した場合、当該契約書に返還時期を定め たときは、借主は、当該返還時期まで、金銭を返還することはできない。
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:イ

改正民法は消費貸借につき、書面による諾成的消費貸借を新設した(587条の2)。要物契約の原則(587条)との異同が問われている。

  • ア(×):書面による諾成的消費貸借契約は、電磁的記録によってされたときも「書面によってされたものとみなす」(587条の2第4項)。電磁的記録でも諾成的消費貸借としての効力を有し得る。
  • イ(○):書面でする諾成的消費貸借は、借主が金銭等を受け取る前に当事者の一方が破産手続開始の決定を受けたときは、その効力を失う(587条の2第3項)。記述のとおり。
  • ウ(×):書面でする消費貸借の借主は、金銭等を受け取るまでは契約の解除をすることができる(587条の2第2項前段)。解除できないとするのは誤り。
  • エ(×):返還時期を定めた場合でも、借主はいつでも返還をすることができる(591条2項。期限前弁済が原則として可能)。返還時期まで返還できないとするのは誤り。

よって

#倒産・事業再生#民法・契約・PL

← 経営法務の一覧へ戻る