企業経営理論 R02年度 第9問

第9問

米国において起業家教育、起業家研究のパイオニアと称されるJ.A.ティモンズ は、数多くのベンチャー企業の成功事例や失敗事例の調査から、事業機会、経営資 源、経営者チーム、それらをコントロールする起業家からなる、ベンチャー企業が 成功するためのモデルを構築した。 このモデルに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 事業機会、経営資源、経営者チームが常に適合していることが重要であり、不 均衡が一時的にでも生じないように3 つの要素を管理する能力が起業家に求めら れている。
  2. 事業機会、経営資源、経営者チームの3 つの要素が均衡することはまれであ り、ベンチャー企業の経営は不安定であることを前提としているので、起業家の 役割は不安定な状態にある3 つの要素のバランスを取ることである。
  3. 事業機会、経営資源、経営者チームの3 つの要素の中で、ベンチャー企業は優 れた経営者チームによって始められることを前提としているので、経営者チーム が他の要素と比べて弱くなる状態は想定していない。
  4. 事業機会、経営資源、経営者チームの3 つの要素の中で最も重要なものは事業 機会の発見であり、事業機会を実現するために必要な経営資源不足への対応は、 起業家の役割ではない。
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正解:

解答:イ

ティモンズのモデルは、事業機会・経営資源・経営者チームの3要素と、それらをコントロールする起業家から成る。3要素は本来不均衡・不安定であり、起業家の役割はそのバランスを動的に取り続けることにあるとされる。

  • ア(×):3要素が「常に適合し不均衡が一時的にも生じない」ことを求めるのは誤り。モデルはむしろ不均衡を前提とする。
  • イ(○):3要素が均衡することはまれで経営は本質的に不安定であり、起業家の役割は不安定な3要素のバランスを取ることだとする。モデルの趣旨に合致。
  • ウ(×):優れた経営者チームを前提に「チームが弱くなる状態を想定しない」とするのは誤り。各要素は変動しうる。
  • エ(×):事業機会の発見が最重要なのは事実に近いが、経営資源不足への対応も起業家の重要な役割であり、「役割ではない」とするのは誤り。

よって

#経営資源・RBV

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