第3問
「業界の構造分析」の枠組みに基づいて考えられる、売り手(サプライヤー)と買い 手(顧客)との間での交渉力に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 新たな企業が売り手として参入できる場合には、新規参入が不可能な場合と比 べて、売り手に対する買い手の交渉力は低下する。
- イ ある売り手が供給する製品と他社の競合製品との間での互換性が高い場合に は、互換性が低い場合と比べて、売り手に対する買い手の交渉力は低下する。
- ウ ある売り手が供給する製品を買い手が他社の競合製品に切り換える際に、買い 手がその製品の使用方法を初めから学び直す必要がある場合には、その必要がな い場合と比べて、買い手に対する売り手の交渉力は低下する。
- エ 売り手が前方統合できる場合には、前方統合が不可能な場合と比べて、売り手 に対する買い手の交渉力は低下する。
- オ 売り手側のハーフィンダール指数がゼロに近づくほど、買い手に対する売り手 の交渉力は高くなる。
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正解:エ
解答:エ
ポーターの5フォースのうち売り手・買い手の交渉力の判定問題。一方の立場が「相手に依存せず代替手段を持つ」ほど、その当事者の交渉力は強まる。
- ア(×):新規の売り手が参入できる=買い手は調達先を増やせるので、売り手に対する買い手の交渉力は「高まる」。低下とするのは逆。
- イ(×):競合製品との互換性が高い=買い手は容易に他社製品へ乗り換えられるので、買い手の交渉力は「高まる」。低下とするのは逆。
- ウ(×):乗り換えに学び直し(スイッチング・コスト)が必要=買い手は乗り換えにくく売り手に縛られるので、買い手に対する売り手の交渉力は「高まる」。低下とするのは逆。
- エ(○):売り手が前方統合(買い手の事業へ進出)できる=売り手は買い手を介さず自ら売れる立場を取れるため、売り手に対する買い手の交渉力は低下する。記述は正しい。
- オ(×):ハーフィンダール指数がゼロに近づく=売り手が多数で分散し集中度が低い状態。これは売り手間の競争が激しく、買い手に対する売り手の交渉力は「低くなる」。高くなるとするのは逆。
よって エ。