第5問
株式と社債の比較に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 株式:会社が解散して清算する場合、株主は、通常の債権者、社債権者等の債 権者に劣後し、これら債権者の債務を弁済した後に残余財産があれば、 その分配を受ける。 社債:会社が解散して清算する場合、社債権者は、通常の債権者に常に優先 し、これら債権者の債務の弁済前に、弁済を受けることができる。
- イ 株式:株券を発行する旨の定款の定めのある公開会社は、当該株式に係る株券 を発行しなければならない。 社債:募集事項として社債券を発行する旨を定めている場合、会社は当該社債 に係る社債券を発行しなければならない。
- ウ 株式:株式の対価として払込み又は給付された財産は、全て資本金の額に組み 入れられる。 社債:社債の対価として払い込まれた金銭は、全て資本金の額に組み入れられ る。
- エ 株式:株式引受人の募集は、有利発行ではない場合であっても、公開会社・非 公開会社を問わず、株主総会の決議事項である。 社債:社債の引受人の募集は、公開会社・非公開会社を問わず、株主総会の決 議事項ではない。
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正解:イ
解答:イ
株式は自己資本(残余財産は劣後)、社債は他人資本(負債)。発行・組入れ・募集手続の差異を整理する。
- ア(×):社債権者も会社の債権者だが、「通常の債権者に常に優先」する地位はない。社債は一般の債権と同順位が原則で、株主に劣後する点(株式の記述)は正しいが、社債部分が誤り。
- イ(○):株券発行の定めがある会社は株券を発行する義務があり(会社法215条)、社債券を発行する旨を定めた場合は社債券を発行しなければならない(696条)。いずれも正しい。
- ウ(×):株式の払込財産のうち資本金に組み入れるのは原則として全額だが2分の1までは資本準備金とできる。社債の払込金は負債であって資本金には組み入れられない。
- エ(×):募集株式の発行は、公開会社では原則取締役会決議で足り、株主総会決議事項とは限らない。「公開・非公開を問わず株主総会決議事項」は誤り。
よって イ。