企業経営理論 H30年度 第10問

第10問

製品開発期間の短縮を図るために、製品開発のプロセスに注目して、いくつかの 手法を体系的に組み合わせることが行われている。そのような手法に関する記述と して、最も適切なものはどれか。

  1. オーバーラップの開発手法では、開発プロセスの上流タスクの完了前に下流タ スクを先行してスタートさせるので、事前に両タスクの内容を綿密に設計するこ とが必要である。
  2. オーバーラップの開発手法では、開発プロセスの上流タスクと下流タスクの相 互信頼が強い場合に効果的であり、コミュニケーション頻度や相互の調整を著し く減少させることによって開発期間が短縮される。
  3. 開発前半に速いスピードで解決できる問題を集中させて、開発後半で発生しや すく、時間や費用のかかる設計変更などの反復回数を減らすことは、開発期間の 短縮に効果的である。
  4. コンピューター支援エンジニアリング(CAE)が開発手法の根本的な変革とし て自動車開発で導入が進んでいるのは、コンピューター上でシミュレーションし ながら製品の完成度を評価できるので、実物試作が不要になるからである。
  5. フロントローディングでは、開発初期段階で開発に必要な経営資源の投入量が 増加するので、開発後期での設計変更は不要になる。
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:ウ

製品開発期間短縮の手法(オーバーラップ、フロントローディング、CAE)を問う。

  • ア(×):オーバーラップ開発は上流完了前に下流を先行着手する手法だが、事前に両タスクを「綿密に設計しておく」のではなく、密なコミュニケーションで未確定情報をやりとりしながら進める。記述が誤り。
  • イ(×):オーバーラップ開発はむしろコミュニケーション頻度や調整を「増やす」ことで効果を発揮する。「著しく減少させて期間短縮」は逆で誤り。
  • ウ(○):開発前半に短時間で解決できる問題を集中させ、後半に発生する高コストな設計変更の反復を減らすこと(前倒し・フロントローディング的発想)は開発期間短縮に有効。妥当。
  • エ(×):CAEはシミュレーションで完成度評価を助けるが、実物試作が完全に「不要になる」わけではない。言い過ぎで誤り。
  • オ(×):フロントローディングは初期に資源を集中投入し後期の問題を減らす狙いだが、後期の設計変更が「不要になる」と断定はできない。言い過ぎで誤り。

よって

#プロモーション

← 企業経営理論の一覧へ戻る