第16問
以下の文章は、経済産業省が公表している情報システムの企画・開発におけるモ デル契約の解説を要約して抜粋したものである。文中の空欄A〜Dに入る語句の組 み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 ユーザ 委託者がベンダ 受託者に情報システムの構築を委託する場合、フェー ズごとに、契約類型として準委任と請負のどちらとするかを選択しなければならな い。 A ではベンダは仕事 受託業務 の完成の義務を負うのに対し、 B ではベンダは仕事の完成についての義務は負わない。そうすると、受託 業務に着手する前の段階でベンダにとって成果物の内容が具体的に特定できる内部 設計やソフトウェア設計などのフェーズは、 A で行うことが可能である。 これに対し、システム化計画や要件定義のフェーズは、ユーザ自身にとっても業務 要件が具体的に確定しておらず、ベンダにとっても成果物の内容を具体的に想定す ることは通常不可能であるから、 A にはなじみにくく、 B が適切 ということになる。 A では、ユーザに引き渡された成果物に瑕疵があった場合、ベンダは無 過失責任としての C 責任を負い、ユーザは修補や損害賠償を請求すること ができ、瑕疵により契約の目的を達成できないときは契約を解除できる。これに対 して、 B の場合、 C 責任を負うことはないが、事務処理に関して 善管注意義務違反があった場合には、 D 責任を負うこととなる。 実際の契約において、準委任型とするか、請負型とするかは、成果物の特定につ いての当事者同士の経験や役割分担の遂行能力等に基づき、成果物についての共通 理解が事前に十分に成立しているかによるが、 B 型としなかった場合、ユ ーザ自身のシステム化計画や要件定義におけるステークホルダとの調整を行う責任 等が曖昧になり、要件定義上の見落としも生じやすいとの指摘が多い。 DKJC-1E 22 解答群
- ア A:請負 B:準委任 C:瑕疵担保 D:債務不履行
- イ A:請負 B:準委任 C:債務不履行 D:瑕疵担保
- ウ A:準委任 B:請負 C:瑕疵担保 D:債務不履行
- エ A:準委任 B:請負 C:債務不履行 D:瑕疵担保 DKJC-1E
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正解:ア
解答:ア
情報システム開発のモデル契約における契約類型(請負・準委任)の特徴を問う穴埋め問題。出題時H28は民法改正前で「瑕疵担保責任」という用語が用いられる。
- 空欄A=請負:ベンダが仕事(受託業務)の完成義務を負う類型。成果物の内容を具体的に特定できる内部設計・ソフトウェア設計フェーズに適する。
- 空欄B=準委任:仕事の完成義務を負わず、善管注意義務をもって事務を処理する類型。成果物を具体的に想定しにくいシステム化計画・要件定義フェーズに適する。
- 空欄C=瑕疵担保:請負において、引き渡した成果物に瑕疵があった場合、ベンダは無過失責任としての瑕疵担保責任を負い、ユーザは修補・損害賠償請求、契約解除(目的不達成時)ができる(旧634条等)。
- 空欄D=債務不履行:準委任では瑕疵担保責任は負わないが、善管注意義務違反があれば債務不履行責任を負う。
各選択肢:
- ア(○):A=請負、B=準委任、C=瑕疵担保、D=債務不履行で正しい。
- イ(×):C・Dが逆。
- ウ(×):A・Bが逆。
- エ(×):A・Bが逆、かつC・Dも逆。
よって ア。