第23問
退職に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 就業規則において、「競業他社へ転職する場合は退職金を減額する」旨を定める ことは違法とみなされ、その定めは常に無効となる。
- イ 傷病休職中の従業員が、病状が回復せずに休職期間満了を迎えた場合、退職と して扱うか解雇として扱うかは就業規則で定めることができる。
- ウ 退職を申し出た従業員が、退職日までの間にまったく出勤せず、未消化の年次 有給休暇をすべて取得することを希望した場合、その従業員の退職願を承認しな いことができる。
- エ 未曾有の経営危機に際して、説明会を経て全従業員から退職願をいったん提出 させた場合、この退職願に基づいて会社は任意に従業員を退職させることができ る。 DKJC-1C
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正解:イ
解答:イ
退職・解雇をめぐる労働法上の取扱いを問う「最も適切」型。退職金の性質、休職期間満了の扱い、年次有給休暇の取得、退職願(合意解約の申込み)の効力が論点。
- ア(×):競業他社へ転職した場合の退職金減額条項は、必ずしも常に無効ではない。退職金には功労報償的性格があり、合理的な範囲(背信性の程度等)で減額・不支給とする定めは判例上有効とされる場合がある。「違法とみなされ常に無効」とするのは誤り。
- イ(○):傷病休職は解雇猶予の制度であり、休職期間満了時に復職できない場合の扱い(自動退職=自然退職とするか、解雇とするか)は就業規則で定めることができる。適切。
- ウ(×):年次有給休暇は労働者の請求する時季に与えるのが原則で、退職により時季変更権を行使する余地もない(退職後に振り替える日がない)。未消化の有休をすべて取得して退職することを希望した場合、会社はこれを拒否できず、退職願を承認しないことはできない。誤り。
- エ(×):いったん提出させた退職願に基づいて会社が任意に従業員を退職させることはできない。経営危機を背景に一律提出させた退職願は真意に基づく合意解約とはいえず、これを利用した退職強要は許されない。誤り。
よって イ。