第19問
組織スラックに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア 組織スラックは、イノベーションを遂行するための資源となりうる。
- イ 組織スラックは、緊急事態に対応するための余裕資源として、組織の安定に寄 与する。
- ウ 組織スラックは、新規行動案の探索をリスク回避的にする傾向にある。
- エ 組織スラックは、複数の利害関係者の組織に対する要求を調整する機能を持 つ。
- オ 組織スラックは、利害関係者が組織に対して求める要求が、満足水準に基づく ことから生じる傾向にある。 DKJC-1C
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正解:ウ
解答:ウ
組織スラックとは、組織が利用可能な資源と、組織を維持・存続させるために最低限必要な支払い(要求)との差額として生じる「余剰資源」をいう。サイアートとマーチの企業行動理論で示された概念で、本問は「最も不適切」型なので、正解は誤った記述。
- ア(○):組織スラックは余剰資源であり、新規事業や研究開発などイノベーション遂行のための原資(資源)となりうる。正しい。
- イ(○):余裕資源があることで、不況や緊急事態などの環境変化に対する緩衝(バッファ)となり、組織の安定に寄与する。正しい。
- ウ(×):スラックがもたらすのはむしろ逆の効果。余裕資源があると、業績が良いときには探索活動が活発化し、リスクを取った新規行動案の探索を促進する(スラック探索)。「探索をリスク回避的にする」は誤り。
- エ(○):スラックは、株主・従業員・取引先など複数の利害関係者の要求を吸収・調整するクッションとして機能する。正しい。
- オ(○):利害関係者の要求は最大化ではなく満足水準(サティスファイシング)に基づくため、好況時には実際の成果が要求水準を上回り、その差として組織スラックが生じる。正しい。
よって ウ。