第15問
企業で働く人々は、雇用契約として規則で明文化されている処遇が改善されるか どうかにかかわらず、業務上で必要な仕事に取り組む傾向がある。このような働き 方を支える人々の心理的状態に注目する概念のひとつに、心理的契約がある。心理 的契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 心理的契約があれば、組織は明文化された雇用契約以上の業績を期待すること ができる。
- イ 心理的契約は、雇用契約を結ぶ組織との間ではなく、実際の当事者間の相互期 待や理解として結ばれている。
- ウ 心理的契約は、正規社員との間には結ばれるが、非正規社員との間には結ばれ ない。
- エ 心理的契約は、組織との明文化された契約関係ではなく、将来に関する人と人 との間での約束である。
- オ 心理的契約は、外部の社会的・経済的環境、人事施策、リーダーシップなどと は独立に結びついた、心理的な状態を指す。 DKJC-1C
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正解:ア
解答:ア
〔リード〕心理的契約=明文化された雇用契約とは別に、従業員と組織の間で暗黙に共有される相互の期待・義務の認識。明文化されないが、外部環境や人事施策・リーダーシップの影響を受け、組織は契約以上の貢献を期待しうる。「最も適切」を選ぶ。
- ア(○):心理的契約が成立していれば、従業員は明文化された雇用契約を超える努力・業績を自発的に発揮し、組織はそれを期待できる。心理的契約の効果を正しく述べており適切。
- イ(×):心理的契約は「雇用契約を結ぶ組織」との間にも結ばれる(従業員は組織を擬人化して期待を抱く)。当事者間に限るとする記述は誤り。
- ウ(×):心理的契約は正規・非正規を問わず形成されうる。非正規社員との間には結ばれないとするのは誤り。
- エ(×):心理的契約は「人と人との約束」というより、個人が組織との間に抱く相互期待・義務に関する信念であり、将来の約束に限定する記述は不正確。
- オ(×):心理的契約は外部の社会的・経済的環境、人事施策、リーダーシップなどの影響を受けて形成される。これらと「独立」とする記述は誤り。
よって ア。