第14問
著作権及び著作者人格権に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア 契約によって「著作権の全部を譲渡する」旨の条項を定めることにより、著作権 を構成する複製権等の支分権を個別に特定しなくても、支分権の全てが譲渡人か ら譲受人に移転する。
- イ 著作権法上、職務上作成する著作物の著作者は、雇用契約等で別途規定しない 限り使用者であるから、使用者が法人であっても著作者人格権に基づき当該著作 物の改変行為の差止めを請求できる。
- ウ 電子書籍の出版権者は、電子書籍の公衆送信権のみを専有するにとどまるが、 海賊版業者が違法配信目的で電子書籍の複製を行う行為の差止めを請求できる。
- エ わが国の著作権法上、リバース・エンジニアリングがプログラムの著作物の著 作権を侵害するか否かについては議論があるが、これを禁止する条項をソフトウ ェアの使用許諾契約で定めることは可能である。 DKJC-1E
▼ 解答・解説を見る
正解:ア
解答:ア
著作権・著作者人格権に関し「最も不適切」なものを選ぶ問題。
- ア(最も不適切=正解):「著作権の全部を譲渡する」と定めても、翻案権等(27条)・二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(28条)は、特掲しない限り譲渡人に留保されたものと推定される(著作権法61条2項)。したがって支分権の全てが移転するとは限らず、本記述は誤り。
- イ(適切):職務著作(法人著作)の要件を満たせば著作者は使用者(法人)となり、法人が著作者人格権に基づき改変の差止めを請求し得る(著作権法15条)。記述は適切。
- ウ(適切):電子書籍の出版権者は公衆送信権を専有し、海賊版業者の違法複製行為の差止めを請求できる。適切。
- エ(適切):リバース・エンジニアリングの適法性には議論があるが、使用許諾契約でこれを禁止する条項を定めること自体は可能。適切。
よって、最も不適切なのは ア。