第20問
昭和63 年の労働基準法の改正時に大幅な労働時間の弾力化が図られたが、その 後、経済社会の発展に対応して、弾力的な労働時間制度が拡充されてきた。弾力的 な労働時間制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 企画業務型裁量労働制は、重要な事業方針等を決定する事業場において、事業 運営に係る企画、立案、調査及び分析の業務に従事するホワイトカラー労働者に 適用されるが、対象者が一定の年収以上の者に限定されているため、あまり普及 していない。
- イ 専門業務型裁量労働制を新たに導入するためには、事業場の労働者の過半数で 組織された労働組合又は労働者の過半数を代表する者との間で労使協定を締結 し、かつ、対象業務に従事する労働者の同意を得ることが必要である。
- ウ フレックスタイム制は、就業規則等で
- エ 月以内の一定の期間の総労働時間を 定めておき、労働者はその総労働時間の範囲内で、各日の始業又は終業の時刻を 選択して働くという労働時間制度であり、時差出勤J時差勤務Kもその一種であ る。
- オ 労働者が自宅で情報通信機器を用いて業務を行う、いわゆる「在宅勤務」につい ても、当該業務が起居寝食等私生活を営む自宅で行われ、かつ当該通信機器が使 用者の指示によって常時通信可能な状態におかれておらず、また、当該業務が随 時使用者の具体的な指示に基づいて行われていない場合には、事業場外のみなし 労働時間制を適用することができる。 DKJC-1C
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正解:エ
解答:エ
弾力的労働時間制度(裁量労働制・フレックスタイム制・事業場外みなし労働時間制)に関する出題。最も適切なものを選ぶ。
- ア(×):企画業務型裁量労働制に「対象者が一定の年収以上の者に限定される」という年収要件は当時の制度に存在しない(高度プロフェッショナル制度と混同させる誤り)。
- イ(×):専門業務型裁量労働制の導入は、労使協定の締結で足りる。「対象業務に従事する労働者本人の同意」を要するのは企画業務型であり、専門業務型に本人同意要件を課している点が誤り。
- ウ(×):フレックスタイム制の清算期間は当時「1か月以内」であり、その範囲内の総労働時間を定める制度であるが、本肢は文意・要件の記述が不正確(始業・終業時刻が固定される時差出勤と同一視するなど)で適切とはいえない。
- エ(○):在宅勤務について、(1)私生活を営む自宅で業務が行われ、(2)情報通信機器が使用者の指示で常時通信可能な状態に置かれておらず、(3)随時具体的な指示に基づいて行われていない、という要件を満たす場合、事業場外みなし労働時間制を適用できる、という行政解釈どおりの正確な記述。
よって エ。