第18問
公私混同が激しく株式会社の存続を危うくする代表取締役A を解職して、代表 権をはく奪したい。さらにA を取締役から解任したい。この場合の記述として最 も適切なものはどれか。なお、当該株式会社は取締役会設置会社であり定款による 別段の定めがないことを前提とする。
- ア 代表取締役A を解職して代表権のない取締役にするには、株主総会において 議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をも って行わなければならない。
- イ 代表取締役A を解職して代表権のない取締役にするには、取締役会において 議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、出席取締役の過半数の決議 によらなければならない。
- ウ 取締役A を解任するには、株主総会において議決権の過半数を有する株主が 出席し、出席した当該株主の議決権の分の 以上に当たる多数をもって行わな ければならない。
- エ 取締役A を解任するには、取締役会において議決に加わることができる全取 締役が出席し全員の同意によって行わなければならない。 DKJC-1E
▼ 解答・解説を見る
正解:イ
解答:イ
代表取締役の解職(代表権のはく奪)と、取締役の解任の手続を区別する問題(取締役会設置会社、定款に別段の定めなし)。
-
代表取締役の解職は取締役会の決議で行う(会社法362条2項3号)。取締役会決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、出席取締役の過半数で行う(369条1項)。
-
取締役の解任は株主総会の普通決議で行う(339条1項・341条)。定足数は議決権の過半数を有する株主の出席、決議は出席株主の議決権の過半数。
-
ア(×):代表取締役の解職を「株主総会」で行うとしている点が誤り。解職は取締役会の権限。
-
イ(○):代表取締役の解職を取締役会決議(議決に加われる取締役の過半数出席・出席者の過半数)で行うとしており正しい。
-
ウ(×):取締役の解任は普通決議(出席株主の議決権の過半数)で足りる。「3分の2以上」とする特別決議の要件としている点が誤り。
-
エ(×):取締役の解任は株主総会の権限であり、「取締役会で全取締役出席・全員同意」とするのは誤り。
よって イ。