企業経営理論 H24年度 第22問

第22問

配置転換、出向、転籍等の人事異動に関する記述として、最も不適切なものはど れか。

  1. ナウンサーや機械工といった特殊な技能を必要とする業務に従事する労働者 についても、労働契約において職種限定の合意が認められない限り、個別の同意 を得なくても配置転換を命ずることができる場合がある。
  2. 事業を全部譲渡する際に、転籍を承諾しない労働者がいる場合にも、転籍を承 諾しないことのみを理由に解雇することはできず、解雇に当たっては整理解雇と 同様の要件が求められる。
  3. 出向4在籍出向5者に対する就業規則の適用は、一般に、労働時間関係や勤務関 係、服務規律関係、安全衛生関係などについては出向先のものが適用され、解 雇、退職、人事異動などの従業員としての地位に関する事項については、出向元 の就業規則が適用されると解されている。
  4. 労働者に住居の移転を伴う転勤命令を課すためには、当該転勤先への異動が余 人をもって代え難いといった高度の必要性までは求められないが、適正配置や業 務能率の向上、能力開発、勤務意欲の高揚、業務運営の円滑化などといった、企 業の都合を理由とするだけでは、転勤命令を課すことはできない。 DKJC-1C
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正解:

解答:エ

〔リード〕配置転換・出向・転籍に関する「最も不適切」型。転勤命令の有効性は、業務上の必要性、不当な動機・目的の有無、労働者の被る不利益の程度から判断される(東亜ペイント事件)。業務上の必要性は「余人をもって代え難い」高度のものまでは要せず、企業の合理的運営に寄与する程度で足りるとされる点が誤りの所在。

  • ア(○):アナウンサーや機械工など特殊技能の業務でも、職種限定の合意が認められない限り、個別同意なしに配置転換を命じうる場合がある。正しい。
  • イ(○):事業の全部譲渡で転籍を承諾しない労働者を、承諾しないことのみを理由に解雇することはできず、解雇には整理解雇法理(人員削減の必要性等)に準じた要件が求められる。正しい。
  • ウ(○):在籍出向では、労働時間・勤務・服務規律・安全衛生などは出向先の就業規則、解雇・退職・人事異動など従業員たる地位に関する事項は出向元の就業規則が適用されると一般に解されている。正しい。
  • エ(×・これが正解):判例上、転勤命令の業務上の必要性は「余人をもって代え難い」高度のものまでは要せず、労働力の適正配置・業務能率の向上・能力開発・勤務意欲の高揚・業務運営の円滑化など企業の合理的運営に寄与する点で足りる。これらを理由とするだけでは命じられないとする記述は不適切。

よって

#労働関連法規

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