第20問
株式会社が作成する計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書の取扱いに 関する記述として、最も不適切なものはどれか。 なお、本問の前提となる株式会社は、取締役会および監査役を置くが、会計参 与、会計監査人は設置していない。
- ア 株式会社は、計算書類を作成した時から10 年間、当該計算書類とその附属明 細書を保存しなければならない。
- イ 計算書類及び事業報告については監査役の監査を受けなければならないが、附 属明細書は監査役監査の対象とはならない。
- ウ 事業報告は、株式会社の状況に関する重要な事項を記載し、定時株主総会の日 の 週間前の日から年間その本店に備え置かなければならない。
- エ 取締役は、計算書類及び事業報告を定時株主総会に提出し、計算書類について は承認を受けなければならないが、事業報告については内容の報告で足りる。 DKJC-1E
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正解:イ
解答:イ
〔リード〕「最も不適切なもの」を選ぶ。前提は取締役会・監査役設置会社で、会計監査人は不設置。計算書類等に関する会社法の規律を確認する。①計算書類とその附属明細書は作成時から10年間保存(会社法435条4項)。②計算書類・事業報告及びこれらの附属明細書は監査役の監査を受ける(436条1項)。③定時株主総会の日の1週間前(取締役会設置会社では2週間前)から本店に備え置く(442条)。④計算書類は定時株主総会の承認を要し、事業報告は内容の報告で足りる(438条・会計監査人非設置の場合)。
- ア(○:適切):計算書類とその附属明細書は作成時から10年間保存しなければならない(435条4項)。正しい記述。
- イ(×:最も不適切=正解):附属明細書も監査役の監査の対象である(436条1項は「計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書」を監査対象とする)。「附属明細書は監査役監査の対象とならない」とする点が誤りで、最も不適切。
- ウ(○:適切):事業報告は定時株主総会の日の所定期間(1週間前ないし取締役会設置会社では2週間前)から本店に備え置く(442条)。備置義務の記述として正しい。
- エ(○:適切):会計監査人非設置の本問前提では、計算書類は定時株主総会の承認を受け、事業報告はその内容を報告すれば足りる(438条)。正しい記述。
よって イ。