経営法務 H24年度 第14問

第14問

A 社が新製品の開発に利用する予定のオープンソースソフトウェアのライセン ス規定として、下記の条項があった。この規定に表題を付記し、内容を説明すると した場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 You receive the Program with a covenant from each author and conveyor of the Program, and of any material, conveyed under this License, on which the Program is based, that the covenanting party will not assert ( or cause others to assert ) any of the partys essential patent claims in the material that the party conveyed, against you, arising from your exercise of rights under this License. If you convey a covered work, you similarly covenant to all recipients, including recipients of works based on the covered work, not to assert any of your essential patent claims in the covered work. *語句の説明 covenant:約款 convey:伝達する patent claim:特許請求の範囲、特許クレーム recipient:受領者 V解答群X

  1. I非係争義務L ライセンス対象物に対して特許権を行使しないライセンシーの義務を規定し ている。
  2. I非独占的ライセンス許諾L ライセンシーに対する特許権の非独占的ライセンスを規定している。
  3. I不争義務L ライセンス対象物に関する特許権の有効性を争わないライセンシーの義務を 規定している。
  4. I保証の排除L 第三者からの特許権に基づく訴訟がライセンシーに対して提起されない保証 を排除している。 DKJC-1E
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正解:

解答:ア

〔リード〕英文条項の核心は “covenant … will not assert … any of the party’s essential patent claims … against you”=「自己の必須特許クレームをあなた(ライセンシー等)に対して行使しない(主張しない)と約束する」、さらに利用者側も再頒布の相手に同様の不行使を約束する、という相互的な特許不行使の取り決め。これは「特許権を行使しない(非係争)」義務であり、特許の有効性を争わない「不争義務」とは別物である点に注意して各肢を判断する。

  • ア(○):本条項は、各作成者・伝達者がライセンス対象物に関する自己の必須特許クレームを利用者に対して行使しないことを約し、利用者も再頒布先に同様に約束する「非係争義務(特許不行使の誓約)」を定めるもの。表題・内容説明として最も適切。
  • イ(×):本条項は実施権の許諾そのものを定める規定ではなく、「特許を行使しない」という不行使の約束。非独占的ライセンス許諾の規定ではない。
  • ウ(×):「不争義務」は特許の「有効性を争わない」義務を指すが、本条項は特許クレームを「行使しない(assert しない)」ことの約束であり、有効性を争わないこととは異なる。不適切。
  • エ(×):本条項は第三者からの特許訴訟が提起されない保証を「排除」するものではなく、むしろ作成者・伝達者自身が特許を行使しないと積極的に誓約するもの。趣旨が逆で不適切。

よって

#特許・実用新案#民法・契約・PL

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