第8問
特許権の共有に関し、法律上最も不適切なものはどれか。
- ア 特許権の共有者は、契約で別段の定めをしていない場合には他の共有者と共に でなくとも、単独で、特許発明の実施をすることができる。
- イ 特許権の共有者は、他の共有者と共にでなくとも、単独で、共有持分を放棄す ることができる。
- ウ 特許権の共有者は、他の共有者と共にでなくとも、他の共有者の同意を得たう えで単独で、共有持分を譲渡することができる。
- エ 特許権の共有者は、他の共有者と共にでなくとも、単独で、特許を無効とする 審決に対する審決取消訴訟を提起することができる。 DKJC-1E
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正解:エ
解答:エ
〔リード〕「最も不適切なもの」を選ぶ問題なので、正解=法律上誤っている記述である。特許権の共有に関する特許法73条の規律を基準に判断する。①各共有者は契約に別段の定めがなければ単独で特許発明を実施できる(73条2項)。②持分の譲渡・質権設定や、第三者への実施権の許諾には「他の共有者の同意」が必要(73条1項・3項)。③持分の放棄は単独でできる。④審判・審決取消訴訟の提起の可否は訴訟形態(共同訴訟の要否)で判断する。
- ア(○:適切):共有者は別段の定めがない限り、他の共有者と共同でなくても単独で特許発明を実施できる(特許法73条2項)。正しい記述。
- イ(○:適切):持分の放棄は、他の共有者の同意を要せず単独でできる。共有者を不利益にする処分ではないため許される。正しい記述。
- ウ(○:適切):持分の譲渡には「他の共有者の同意」が必要(特許法73条1項)。本肢は「他の共有者の同意を得たうえで単独で」譲渡できるとしており、要件を満たした正しい記述。
- エ(×:最も不適切=正解):本肢は誤り。特許を無効とする審決に対する審決取消訴訟の提起の可否について、「単独で」できると言い切る点が不適切とされる(共有に係る権利関係を一体的に処理すべき場面では共有者全員での提起が原則と整理される)。よって法律上最も不適切な記述として本問の答え。
よって エ。