第3問
消費の決定に関する説明として、最も不適切なものはどれか。
- ア 倹約のパラドクスでは、美徳とされる倹約の推奨が経済全体では消費支出と GDP の減少を引き起こすと考える。
- イ 消費の習慣仮説では、景気の後退局面においても、消費の減少に対して歯止め が作用すると考える。
- ウ 絶対所得仮説では、回限りの減税によって変動所得が増加しても消費は一定 にとどまると考える。
- エ ライフサイクル仮説では、生涯所得の増加が消費の増加を引き起こすと考え る。
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正解:ウ
解答:ウ
〔リード〕消費関数に関する諸仮説(倹約のパラドクス、習慣仮説、絶対所得仮説、ライフサイクル仮説、恒常所得仮説)の内容を問う。最も「不適切」なものを選ぶ。
- ア(○):倹約のパラドクスは、個々人が貯蓄を増やそうとすると、経済全体では消費(有効需要)が減少しGDPが減少するという合成の誤謬を指す。正しい。
- イ(○):消費の習慣仮説(ラチェット効果/デューゼンベリーの相対所得仮説)では、過去の高い消費水準が習慣として残るため、所得が減っても消費は急には下がらず歯止めがかかる。正しい。
- ウ(×・最も不適切):絶対所得仮説(ケインズ型消費関数)では、消費は今期の可処分所得の関数であり、減税で可処分所得が増えれば限界消費性向の分だけ消費は増加する。「変動所得が増加しても消費は一定にとどまる」とするのは、むしろ恒常所得仮説の考え方であり、絶対所得仮説の説明として不適切。
- エ(○):ライフサイクル仮説では、消費は生涯所得(生涯の利用可能資源)に基づいて決まるため、生涯所得の増加は消費を増加させる。正しい。
よって、最も不適切なものは ウ。