第21問
時間外・休日労働に関する労使協定(以下「三六協定」という。)に関する記述とし て、最も不適切なものはどれか。
- ア 三六協定(労働協約による場合を除く。)の有効期間に関する法令上の定めはな いが、行政通達では、有効期間を年間とすることが望ましいとされている。
- イ 三六協定の有効期間中に労使いずれかから一方的な協定破棄の申し入れをして も、他方がこれに応じないときは、当該協定の効力には影響がない。
- ウ 事業場の労働者の過半数で組織された労働組合との間で締結された三六協定 に、労使両当事者の署名又は記名押印があればその協定は労働協約となるが、そ の効力は、当該組合の組合員だけでなく、当該事業場の全労働者に及ぶ。
- エ 特別条項付き三六協定を定める場合、特別の事情があるときは限度時間を超え て労働させることができるが、その長さと回数には上限が定められている。
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正解:エ
解答:エ
〔リード〕三六協定(労基法36条に基づく時間外・休日労働の労使協定)に関し「最も不適切」を選ぶ。なお本問は当時(平成23年)の法令・通達に基づくもので、後年の働き方改革(罰則付き上限規制)導入前の内容である点に留意。
- ア(○):三六協定の有効期間について法令上の一律の定めはないが、行政通達では定期的な見直しの観点から有効期間を1年間とすることが望ましいとされている。妥当。
- イ(○):有効期間中に一方当事者が協定破棄を申し入れても、相手方が応じなければ協定の効力には影響しない。労使協定は当事者の合意で成立・変更されるため正しい。
- ウ(○):過半数組合と締結し、署名又は記名押印のある協定は労働協約となる。労働協約の規範的効力は本来組合員に及ぶが、労組法17条の一般的拘束力(事業場の同種労働者の4分の3以上が適用を受けるとき)等により事業場の他の労働者にも及び得る。本問では当該組合が過半数を組織しており、設問の趣旨上「全労働者に及ぶ」と扱われ妥当とされる。
- エ(×):当時の特別条項付き三六協定では、限度時間を超えて労働させられる回数に上限(1年の半分=6回まで等)の定めはあったが、延長できる時間の「長さ」自体に法令上の上限は定められていなかった(労使の協定に委ねられていた)。「長さと回数に上限が定められている」とする点が当時として誤りで、最も不適切。
よって エ。