経済学・経済政策 H22年度 第15問

第15問

ある財の生産において公害が発生し、私的限界費用線と社会的限界費用線が下図 のように乖離している。ここで、政府は企業が社会的に最適な生産量を産出するよ うに、単位当たりt =BG の環境税の導入を決定した。その際、社会的な余剰 は、どれだけ変化するか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。

第15問の図
  1. 三角形BCE 分の増加
  2. 三角形CEH 分の減少
  3. 三角形CEH 分の増加
  4. 四角形BCEG 分の減少
  5. 四角形BCEG 分の増加 ― 19― ◇M1(295―21)
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正解:

解答:ア

〔リード〕公害(外部不経済)があると、私的限界費用(PMC)に基づく市場均衡は社会的限界費用(SMC)に基づく最適生産量より過大になり、過剰生産分について死荷重が発生している。ここで1単位当たり t=BG(=外部限界費用に相当)の環境税(ピグー税)を課すと、PMCがSMCに一致するよう生産量が最適水準(点E)まで縮小し、過剰生産に伴う死荷重が解消される。したがって社会的余剰は、それまで生じていた死荷重分だけ増加する。その大きさが図の三角形BCEに相当する。

  • ア(○):環境税により過剰生産が是正され、解消された死荷重分(三角形BCE)だけ社会的余剰が増加する。正しい。
  • イ(×):余剰は増加するのであって「減少」ではない。三角形CEHも対象部分が異なる。
  • ウ(×):増加方向は正しいが、増加額は三角形BCEであり「三角形CEH」ではない。
  • エ(×):「四角形BCEGの減少」は誤り。BCEGは税収等を含む別領域で、純余剰変化は三角形BCEの増加。
  • オ(×):「四角形BCEGの増加」も大きさ・図形が誤り。

よって

#需要・供給と弾力性#生産者理論・費用#余剰分析・厚生#市場の失敗・外部性

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