経済学・経済政策 H22年度 第3問

第3問

財政に関する下記の設問に答えよ。 (

第3問の図

設問1

) 下図のA~Eは、日本、カナダ、アメリカ、ドイツ、イタリア各国の一般政府 の債務残高(対GDP 比、SNA ベース)の推移を表したものである。A~Eに当て はまる国名の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

  1. A:イタリア C:日 本
  2. A:イタリア D:ドイツ
  3. A:日 本 B:イタリア
  4. A:日 本 D:アメリカ
  5. A:日 本 E:カナダ ― 4― ◇M1(295―6) (

設問2

) 一般政府の債務残高の増加に関する説明として、最も適切なものの組み合わせ を下記の解答群から選べ。 a 債務残高の累増に伴い、消費の拡大と貨幣需要の増加という資産効果が作用 し、利子率の上昇が生じる。 b 債務残高の累増に伴い、消費の拡大と貨幣需要の減少という資産効果が作用 し、利子率の低下が生じる。 c 債務残高を一定とした場合、名目経済成長率が利子率を上回れば、債務残高 の対名目GDP 比は低下する。 d 債務残高を一定とした場合、利子率が名目経済成長率を上回れば、債務残高 の対名目GDP 比は低下する。

  1. aとc
  2. aとd
  3. bとc
  4. bとd ― 5― ◇M1(295―7)
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=オ、設問2=ア

設問1(正解:オ)

〔リード〕一般政府の債務残高(対GDP比)では、日本が突出して高く、かつ右肩上がりで急増していく推移を示すのが特徴。最も高い水準まで一貫して上昇するA が日本である。イタリアは早くから高水準(おおむね100%超)で推移し日本に次ぐ。アメリカ・ドイツ・カナダは相対的に低い。公式正解(オ)に従い、A:日本、E:カナダの組み合わせが正しい。

  • ア(×):A をイタリアとしている。最も急増し最高水準となるA は日本であり誤り。
  • イ(×):A をイタリアとする点が誤り。
  • ウ(×):A:日本は正しいが、B:イタリアの対応が公式正解と異なる。
  • エ(×):A:日本は正しいが、D:アメリカの対応が公式正解と異なる。
  • オ(○):A:日本、E:カナダ。日本が最高水準で急増、残る国の対応として整合する。

設問2(正解:ア)

〔リード〕記述a〜dの正誤を判定する。国債残高累増の資産効果と、債務残高対GDP比のドーマー条件(名目成長率と利子率の大小関係)を問う。

  • a(正):債務残高(=家計が保有する国債という資産)の累増は資産効果で消費を拡大させ、所得増を通じて貨幣需要が増加し、利子率の上昇を生む。
  • b(誤):消費拡大に対して「貨幣需要の減少・利子率の低下」とする方向が逆で誤り。
  • c(正):名目経済成長率が利子率を上回れば、分母(名目GDP)が利払い負担より速く伸び、債務残高の対名目GDP比は低下する(ドーマー条件)。
  • d(誤):利子率が名目成長率を上回る場合は対名目GDP比は上昇するのであって、「低下する」は誤り。

正しい組み合わせはaとc。

よって設問1は 、設問2は

#GDP・国民経済計算#経済成長理論

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