第7問
科学的な基礎研究が事業に直接に結びつくとは限らない。また、事業化を目指し て開発研究を展開し、商品化に成功したからといって、その商品が期待したような 成功を収めるわけではない。自社技術の独自性を磨くことは大事であるが、それが 企業の技術競争力に結びつくとは限らない。このような技術開発への対応に関する 記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア ある大手企業では中央研究所のあり方を見直し、研究者の一部を事業部門での 応用技術研究に配属して、事業部門の研究開発力を強化することにした。
- イ ある耐久消費財メーカーでは、これまでのロット生産を廃止して、生産工程で は顧客の求める仕様を作り込むように生産計画を組んで、限りなく受注生産に近 い生産技術を開発して顧客ニーズに応えるようにした。
- ウ 自社で行う研究分野を絞り込んで、集中的に研究者や資金を配分して、研究の スピードアップを図っているが、どの分野に集中するかの目利きが難しいので、 中央研究所のメンバーにより技術ロードマップを作成した。
- エ 他社に先駆けて新技術の製品を発売するようにしているが、後発の他社にやが てシェアを奪われてしまうので、開発段階に営業部門が参加し、市場のニーズを 活かした改良を加えて製品の独自性や魅力を高めるようにした。 ― 7― ◇M3(295―58)
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正解:ウ
解答:ウ
〔リード〕基礎研究・開発研究の成果が必ずしも技術競争力に結びつかない中での技術開発対応として「最も不適切」なものを選ぶ。市場ニーズとの接続や目利きの妥当性で判断する。
- ア(×):中央研究所のあり方を見直し、研究者の一部を事業部門の応用技術研究に配属して事業部の研究開発力を強化するのは、研究成果を事業に結びつける適切な対応。
- イ(×):ロット生産を廃し、顧客の求める仕様を生産工程で作り込み受注生産に近づける生産技術の開発は、顧客ニーズへの接続を高める適切な対応。
- ウ(○:最も不適切):研究分野を絞り集中投資してスピードアップを図るのは妥当だが、どの分野に集中するかの目利きが難しい状況で、市場や事業から距離のある「中央研究所のメンバーだけ」で技術ロードマップを作成するのは、市場ニーズや事業戦略との接続を欠き、目利きの誤りを正せない。技術が競争力に結びつかないという本問の問題意識に逆行し、最も不適切。
- エ(×):先行発売しても後発にシェアを奪われるため、開発段階から営業部門が参加し市場ニーズを活かした改良で独自性・魅力を高めるのは、適切な対応。
よって ウ。