中小企業経営・中小企業政策 H22年度 第3問

第3問

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 自動車産業は長らくわが国のリーディング産業とされてきたが、 世界規模で企業 間競争が激化する中で、自動車(完成車)メーカー各社は競争力向上に向けて、生産 ネットワークの再編、次世代自動車・技術の開発、部品の共通化や モジュール生産 方式の導入等によるコストダウンに取り組んでおり、生産組織の基盤を担ってきた 中小自動車部品メーカーも生き残りをかけた対応を迫られている。 (

設問1

) 文中の下線部について、2009年実績(生産台数ベース)で見て、世界最大の 自動車生産国はどこか。

  1. ンド
  2. 中 国
  3. ドイツ
  4. 日 本
  5. 米 国 (

設問2

) 文中の下線部について、モジュール生産方式の導入により自動車メーカーが 期待できる効果として、最も不適切なものはどれか。

  1. 組立作業の効率化
  2. 直接取引する部品メーカー数の減少による取引(調整)コストの削減
  3. 直接取引する部品メーカー数の増加による価格交渉力の向上
  4. 部品メーカーの生産・開発力の活用 ― 4― ◇M7(295―167) (

設問3

) 文中の下線部について、近年の事業環境の変化を受けた中小自動車部品メー カーの取り組みとして、最も不適切なものはどれか。

  1. 営業部門の閉鎖・縮小による生産活動への特化
  2. ア技術を活かした新事業・新分野への展開
  3. 受注先企業のグローバル展開に対応した海外拠点の新設
  4. 素材・加工法の見直しによるコスト競争力の強化
  5. 電機・電子系技術の取り込み
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正解: 設問1 設問2 設問3

解答:設問1=イ、設問2=ア、設問3=ウ

〔リード〕自動車産業と中小自動車部品メーカーをめぐる出題時点(2009年前後)の状況を問う。

設問1(世界最大の自動車生産国・2009年生産台数ベース)

  • ア(×):インドは新興市場だが2009年時点の生産規模は中国・日本・米国等に及ばない。
  • イ(○):中国。2009年に中国は自動車生産・販売とも世界第1位となり、米国・日本を抜いた。
  • ウ(×):ドイツは欧州最大級だが世界一ではない。
  • エ(×):日本は世界有数だが2009年は中国に首位を譲っている。
  • オ(×):米国は長年首位級だったが2009年は中国に逆転された。

設問2(モジュール生産方式で自動車メーカーが期待できる効果として最も不適切)

  • ア(○=不適切):「直接取引する部品メーカー数の増加による価格交渉力の向上」。モジュール化はモジュール単位を担う有力サプライヤーへ発注を集約するため、直接取引先は減少するのが通常で、取引先が増加するという記述は誤り。これが最も不適切で正解。
  • イ(×=適切):組立作業の効率化はモジュール化の代表的効果。
  • ウ(×=適切):取引先数の減少による取引・調整コストの削減は期待できる効果。
  • エ(×=適切):部品メーカーの生産・開発力を活用できる。

設問3(中小自動車部品メーカーの取り組みとして最も不適切) 選択肢はア:営業部門の閉鎖・縮小による生産活動への特化/イ:自社技術を活かした新事業・新分野への展開/ウ:受注先企業のグローバル展開に対応した海外拠点の新設/エ:素材・加工法の見直しによるコスト競争力の強化/オ:電機・電子系技術の取り込み。

  • ア(×=適切):将来性の乏しい機能を絞り強みに資源集中する選択はありうる対応。
  • イ(×=適切):自社技術を活かした新事業・新分野展開は脱・特定取引先依存の有効策。
  • ウ(○=不適切):「受注先企業のグローバル展開に対応した海外拠点の新設」。経営資源の乏しい中小部品メーカーが単独で海外拠点を新設するのは資金・人材面の負担が極めて大きく、取り組みとして最も不適切とされる(公式正解)。一般には合理的にみえるが、本問では中小企業の制約を踏まえ最も実現困難・不適切と判断される。
  • エ(×=適切):素材・加工法の見直しによるコスト競争力強化は有効。
  • オ(×=適切):電機・電子系技術の取り込みは次世代自動車対応として有効。

よって 設問1=イ、設問2=ア、設問3=ウ

#雇用・人材

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