経済学・経済政策 H21年度 第9問

第9問

次の消費決定に関する文章中の空欄AおよびBに当てはまる最も適切なものの組 み合わせを下記の解答群から選べ。 恒常所得仮説では、 A は消費の拡大に影響を与えないと考える。また、 ライフサイクル仮説では生涯所得の増加が消費の拡大に寄与するとされる。さら に、消費習慣仮説では、現在の消費は過去に到達した生活水準に依存すると考え、 所得が落ち込んだとしても消費は即座に減少しない。これを B 効果と呼 ぶ。

  1. A:回限りの減税の実施 B:ラチェット
  2. A:月給の増加 B:スルツキー
  3. A:恒久減税の実施 B:デモンストレーション
  4. A:宝くじの賞金獲得 B:ヴェブレン ― 13― ◇M1(557―15)
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正解:

解答:ア

〔リード〕恒常所得仮説(フリードマン)は、消費は恒常所得(長期的・平均的な所得)によって決まり、一時的・偶発的な変動所得は消費にほとんど影響しないと考える。消費習慣仮説(デューゼンベリー)では、所得が落ち込んでも過去の高い生活水準に引きずられて消費が即座には下がらず、これをラチェット効果(歯止め効果)と呼ぶ。

  • 空欄A(1回限りの減税の実施):1回限りの減税は一時的所得(変動所得)の増加にすぎず、恒常所得仮説では消費の拡大に影響を与えない。Aに適合する。
  • 空欄B(ラチェット):消費習慣仮説で「過去の生活水準に依存し消費が下がりにくい」現象はラチェット効果。Bに適合する。

各選択肢の正誤:

  • ア(○):A「1回限りの減税」=一時的所得で消費に影響せず、B「ラチェット」効果。ともに正しい。
  • イ(×):A「月給の増加」は恒常所得の増加とみなされ消費に影響するため不適。B「スルツキー」(代替・所得効果の分解)も消費習慣仮説とは無関係で誤り。
  • ウ(×):A「恒久減税」は恒常所得を増やし消費に影響するため不適。B「デモンストレーション」効果(他者の消費に影響される効果)も習慣仮説のラチェット効果ではない。
  • エ(×):A「宝くじの賞金」は一時的所得で適合的だが、B「ヴェブレン」効果(見せびらかしの消費)が消費習慣仮説と一致せず誤り。

よって正解は

#消費理論#消費者理論

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