第6問
下図は、投資の利子弾力性がゼロである場合を想定したIS ― LM 曲線を描いた ものである。この図の説明として最も適切なものはどれか。
- ア GDP の水準は生産物市場の動向とは無関係であり、貨幣市場の動向から決定 される。
- イ 貨幣供給が増加しても利子率は不変であり、投資は一定の水準に維持される。
- ウ 貨幣供給の増加は利子率の低下を通じて投資の拡大を引き起こす。
- エ 政府支出の増加により利子率の上昇が生じるが、クラウディング・アウトは発 生しない。
- オ 政府支出の増加はGDP の拡大を引き起こすが、クラウディング・アウトが生 じる分だけGDP の拡大は抑制される。 ― 5― ◇M1(743―7)
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正解:エ
解答:エ
〔リード〕投資の利子弾力性がゼロのケース。投資が利子率に反応しないため、IS曲線は垂直になる。この状況での財政・金融政策の効果を判定する。
- ア(×):IS曲線が垂直のとき、GDPはIS曲線(生産物市場)の位置で決まる。「生産物市場と無関係に貨幣市場から決定」とする記述は逆。
- イ(×):垂直なIS曲線の下で貨幣供給を増やすとLMが右シフトし利子率は低下する。投資は利子率に反応しないので投資は一定だが、「利子率は不変」とする点が誤り。
- ウ(×):貨幣供給増は利子率を低下させるが、投資の利子弾力性がゼロなので投資は拡大しない。投資拡大を引き起こすとする点が誤り(金融政策はGDPに無効)。
- エ(○):政府支出増でIS(垂直)が右シフトし、LMとの交点で利子率は上昇する。しかし投資は利子率に反応しないため投資は減らず、クラウディング・アウトは発生しない。財政政策は完全に有効。正しい。
- オ(×):本ケースではクラウディング・アウトが生じないため、GDP拡大が抑制されることはない。「抑制される」とする記述は誤り。
よって エ。