第21問
近年の雇用形態や就業意識の多様化により、労働者ごとに労働条件の決定や変更 が行われるケースが増えていることに伴い、個別労働関係紛争が増加している。こ れまでの個別労働関係紛争は労働基準法によって解決を図ってきたが、増加する紛 争の解決とその未然防止および労働契約が円滑に継続するための基本ルール等を定 めた「労働契約法」が平成20年月日に施行された。 労働契約法の労働契約の基本原則に関する記述として、最も不適切なものはどれ か。
- ア 労働契約は、雇用形態に応じた就業の実態に合わせて定められた個別基準によ り締結し、または変更すべきものとする。
- イ 労働契約は、労働者と使用者が仕事と生活の調和(ワークライフバランス)にも 配慮しつつ締結し、または変更すべきものとする。
- ウ 労働契約は、労働者と使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、ま たは変更すべきものとする。
- エ 労働者と使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たって、それを濫用する ことがあってはならない。
- オ 労働者と使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に権利を行 使し、義務を履行しなければならない。 ― 27― ◇M3(743―74)
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正解:ア
解答:ア
〔リード〕労働契約法(平成20年3月1日施行)の労働契約の基本原則(同法第3条)に照らし、最も不適切なものを選ぶ問題。基本原則は、労使対等の合意原則、均衡考慮の原則、仕事と生活の調和(ワークライフバランス)への配慮、信義誠実の原則、権利濫用の禁止の5つ。
- ア(×・最も不適切):労働契約法第3条第1項は「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきもの」と定める。「雇用形態に応じた個別基準により締結・変更すべき」とは規定しておらず、対等合意原則をすり替えた誤り。これが正解(不適切記述)。
- イ(○):第3条第3項「労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきもの」に合致。
- ウ(○):第3条第1項「対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきもの」そのもの。
- エ(○):第3条第5項「労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはならない」に合致。
- オ(○):第3条第4項「労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、権利を行使し、及び義務を履行しなければならない」に合致。
よって ア。