第10問
内生的経済成長論の説明として、最も適切なものはどれか。
- ア AK モデルでは、限界生産力逓減の生産関数を仮定し、貯蓄率や全要素生産性 の変化が経済成長の要因になることを明らかにしている。
- イ IT の普及によって低インフレや高成長が生じたという「ニュー・エコノミー」 を説明するものとして内生的経済成長論が確立され、技術進歩を内生変数(モデ ル内で説明される変数)として扱う。
- ウ 新古典派経済成長論は、人当たりの産出量が持続的に上昇することを明らか にしているが、内生的経済成長論は、それが長期的には一定の水準に収束するこ とを証明している。
- エ 内生的経済成長論では、教育、知識、人的資本、研究開発が経済成長に果たす 役割を重要視している。 ― 11― ◇M1(023―13)
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:エ
〔リード〕内生的経済成長論(技術進歩・知識・人的資本を内生的に扱い、持続的成長を説明)の特徴を問う。
- ア(×):AKモデルは資本の限界生産力が逓減「しない」(一定の係数Aで表される)生産関数を仮定し、これにより持続的成長を説明する。「限界生産力逓減の生産関数を仮定」は誤り。
- イ(×):内生的経済成長論は1980年代後半(ローマー、ルーカス等)に確立されたものであり、1990年代後半以降の米国「ニュー・エコノミー」を説明するために確立されたわけではない。理論成立の動機・時系列が不正確で誤り。
- ウ(×):新古典派成長論(ソロー・モデル)では技術進歩がなければ1人当たり産出は定常状態に「収束」し持続的上昇はしない。記述は新古典派と内生的成長論の説明が逆転しており誤り。
- エ(○):内生的経済成長論は、教育・知識・人的資本・研究開発(R&D)が技術進歩を生み出し経済成長を持続させる役割を重視する。これらを内生変数として扱う点が特徴。正しい。
よって エ。