企業経営理論 H19年度 第25問

第25問

消費財メーカーのA社は、先発メーカーとして新たな市場を創造するような新製 品開発を行ってきている。A社は、こうした新製品に付けるブランド・ネームにつ いて、消費者がこれに接したとき、今までに同様の製品がなくても、当該製品の用 途やその製品で解決できる生活上の問題点を正しく推測できるように注意を払って いる。この方針のもつ特徴として、最も不適切なものはどれか。

  1. A社が日本で成功した製品を海外に向けて展開するときには、相手先の言語に 合わせてネーミングを改変することになり、世界商品となりにくいこともある。
  2. A社の方針のようなブランド・ネームの付け方は、その製品が市場に浸透する と、他の製品カテゴリーに当該ブランドの拡張を容易にする効果をもつ。
  3. この方針は、小売店にとっては新市場に接することを意味し、カテゴリーの判 断が難しいことから、A社製品の取り扱いをためらう小売店もある。
  4. 他社がA社製品を模倣したものを後発として市場に出す場合に、両者の違いを 消費者が判断しにくいこともある。
  5. ブランド・ネームの付け方が、当該製品の用途や新しさについての消費者の理 解に大きな影響を与える。 ― 29― ◇M3(023―70)
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正解:

解答:イ

〔リード〕A社の方針は、製品名から用途や解決できる生活上の問題を消費者が推測できる「記述的(説明的)なブランド・ネーム」を付けるもの。このネームは特定の用途・カテゴリーと強く結びつくため、新市場創造には有効だが、その意味が言語依存となり、また他カテゴリーへの転用には不向きという特徴がある。「最も不適切」を選ぶ。

  • ア(○):用途や便益を言語で説明するネームは、相手国の言語に合わせて改変が必要となり、世界共通の商品名になりにくいことがある。記述的ネームの特徴として正しい。
  • イ(×):記述的ネームは特定の用途・製品カテゴリーと強く結びつくため、別カテゴリーへブランドを拡張しようとすると意味が合わず、拡張は「容易」になるどころかむしろ難しくなる。「他カテゴリーへの拡張を容易にする」は誤り。これが最も不適切。
  • ウ(○):新市場を示すネームは小売店にとってカテゴリー判断が難しく、取扱いをためらう店も出る。正しい。
  • エ(○):用途を説明する一般名詞的ネームは独自性が弱く、後発の模倣品との違いを消費者が判別しにくいことがある。正しい。
  • オ(○):ネームの付け方が、用途や新しさについての消費者の理解に大きく影響する。記述的ネームの狙いそのもの。正しい。

よって

#製品・ブランド戦略

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