企業経営理論 H19年度 第4問

第4問

IT(情報技術)を利用した新規事業の成功事例が次々に生まれている。このよう な新規事業に関する説明として最も適切なものはどれか。

  1. IT は誰もが利用できる完結した技術システムであり、コア・コンピタンスで ある固有の情報や知識などの資源をベースにする必要がまったくない点が、IT ビジネスの大きな特徴である。
  2. IT 利用によって、顧客に提供する製品・サービスの価値や情報を広く伝える ことができるようになるが、その反面で、IT 機器への投資が巨額になるので収 益性が低下することは避けられない。
  3. IT 利用の新規事業では、顧客の求める価値を提供できるようにビジネスを設 計することが大切であるが、その設計アイデアは概して他社に見えやすく、模倣 されやすいので、それを防ぐ手段を講じることの重要性を軽視してはならない。
  4. IT を利用した新規事業の成功事例は、しばしばビジネス・モデルと呼ばれる が、これはビジネスのアイデアやデザインについて知的財産権が確立されたもの を指している。
  5. IT を利用して自社に特徴的な分業の構造、インセンティブのシステム、情 報、モノ、カネの流れなどを統合化する場合、独創性に欠けたものになるので自 社の強みが薄らぐことに注意しなければならない。 ― 5― ◇M3(023―46)
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正解:

解答:ウ

〔リード〕ITを利用した新規事業(ビジネスモデル)に関し「最も適切」な記述を選ぶ。選択肢は順にア・イ・ウ・エ・オ。

  • ア(×):IT利用の新規事業で成功するには、ITそのものよりも自社固有の情報・知識・ノウハウなどコア・コンピタンスをベースにすることが重要である。「資源をベースにする必要がまったくない」は誤り。
  • イ(×):IT利用により価値や情報を広く伝えられる一方で、必ずしも巨額投資が必要なわけではなく「収益性低下は避けられない」とは言えない。誤り。
  • ウ(○):IT利用の新規事業はビジネスの設計アイデアが他社から見えやすく模倣されやすいため、模倣防止の手段(仕組みの構築や知的財産権の活用等)を講じる重要性を軽視してはならない。最も適切。
  • エ(×):ビジネスモデルは必ずしも知的財産権が確立されたものを指すわけではなく、ビジネスのアイデアやデザインの構造を指す。「知的財産権が確立されたもの」とする限定は誤り。
  • オ(×):ITで自社固有の分業構造・インセンティブ・情報やモノ・カネの流れを統合化することはむしろ独自性・強みを高める。「独創性に欠け強みが薄らぐ」は逆で誤り。

よって

#組織構造

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